JRグループの春のダイヤ改正で姿を消す現役最古のブルートレイン「はやぶさ」(東京−熊本)と「富士」(東京−大分)のさよなら運転のチケットが13日午前10時に全国一斉発売され、わずか10秒足らずで完売した。
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乗車定員はそれぞれ160人で、この日は受け付け開始と同時に、主要駅のみどりの窓口に設置した端末から東京の旅客販売総合システム(MARS)に予約が殺到、あっという間に定員に達した。「はやぶさ」と「富士」の最終運行は3月13日。午後6時3分に連結して東京駅を出発し、北九州市の門司駅で分かれ、それぞれの終着駅に向かう。東京駅から出発するブルートレインはこれが最後で、半世紀の歴史にピリオドが打たれる。
両ブルトレの利用客は昨年秋の廃止報道後、一時的に増えたものの、長期的には低落傾向が続いていた。昨年4月1日から12月31日までの双方の上下線の乗車率は約5割程度。運賃・料金の割高感や車両の老朽化が響いているという。
同じブルトレでも、車内設備が充実している「北斗星」(上野−札幌)の人気は堅調で、乗車率は約8割を維持しているという。
JR東日本の担当者は「寝台特急は旅情を楽しむための快適な設備や車内サービスが不可欠。鉄道ファンの支持を集めているブルトレの乗客をこれ以上、減らさないよう努力したい」と説明している。【斎藤正利】
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