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2007-09-28

産経新聞VS朝日新聞

9月25日の朝日新聞社説でこう書いた。

(社説)安倍内閣に幕 右派政権の成果と挫折

 安倍内閣がきょう総辞職する。突然の辞任表明だったが、くしくも政権発足からちょうど1年の日に、幕となる。(中略)

 終わり方はひどいものだった。だが、だからこの政権はまったくだめだったと決めつけるのはフェアでなかろう。この1年、私たちは安倍政権に批判的な主張をすることが多かったが、評価すべき点がなかったとは思わない。

 最大の功績は、小泉政権時代に極端にささくれだった中国、韓国との関係修復に果敢に動いたことだ。

 とくに中国とは「戦略的互恵関係」というキーワードを作り出し、就任直後の訪中に続いて今春には温家宝首相を迎えるなど、首脳の相互訪問を再開させた。

 関係悪化の原因となった小泉前首相の靖国神社参拝について、安倍氏はもとより積極推進派だった。だが、首相としては自らの参拝を控えた。関係正常化こそが国益に利するという、大局的な判断によるものだろう。右派政治家だからこその英断だった(後略)

そしたら翌日、産経新聞産経抄がこう書いた。

【産経抄】

 けさはもう、前首相の肩書になってしまったが、2日前に病院で記者会見した安倍晋三氏のやつれぶりに驚かれた読者も多かったのではないか。連日、内政・外交ともに難しい決断を強いられ、メディアや野党から批判を浴び続ける首相という職業を長くこなすには、よほどの「鈍感力」が必要なのかもしれない▼あれほど安倍たたきに熱心だった朝日新聞もさすがに良心がとがめたのか「評価すべき点がなかったとは思わない」と言い出した。御為(おため)ごかしそのものだが中曽根康弘元首相が「政治家は歴史法廷の被告である」と喝破するように政権の客観的な評価は、後世の史家に委ねるしかない(後略)

そしたら昨日の朝日新聞がこう書いてきた。

(窓・論説委員室から)「産経抄」の良心

 安倍前首相にあれほど強い期待を寄せてきた産経新聞である。突然の退陣を惜(お)しむ気持ちは分からないではない。

 安倍内閣総辞職の日、私たちはこの1年の安倍政治を振(ふ)り返る社説を掲げた。そのなかの「評価すべき点がなかったとは思わない」というくだりが、お気に召(め)さなかったらしい。翌日の1面コラム「産経抄(しょう)」にこう批判された。「あれほど安倍たたきに熱心だった朝日新聞もさすがに良心がとがめたのか」「御為(おため)ごかしそのものだ」

 ちょっと待ってほしい。私たちが安倍政権を批判することが多かったのはその通りだ。一方で、安倍氏が訪中、訪韓を決断した時は社説で「首相交代をきっかけに新しいスタートが切られることを歓迎(かんげい)する」とエールを送った。村山首相談話や河野官房長官談話の継承(けいしょう)を表明した時にも「大いに歓迎」と評価した。

 安倍氏をたたきすぎたと反省して、今になって唐突(とうとつ)に評価を始めた――。そう言いたいとしたらお門違(かどちが)いというものだ。

 朝日新聞をたたくのは自由だし、皮肉なコラムも結構だが、事実の確認だけはくれぐれもお忘れなく。

 安倍氏にとって痛かったのは私たちの批判だけだったのか。むしろ、右派論壇(ろんだん)とタッグを組んで靖国神社参拝や村山、河野談話の見直しを求め続けたあなた方の身びいきこそ、重荷だったのではないか。

 ひいきの引き倒(たお)し、という言葉もある。「産経抄」子さん、あなたの良心は痛みませんか。

 〈恵村順一郎


挑発的。

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