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田母神論文に危機感・政府の祝典要望…建国記念の日集会

2009年2月12日0時13分

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 建国記念の日の11日、神武天皇が即位した日とされる「紀元節」に由来するこの日を祝うことや、歴史観などをめぐって、賛成派と反対派が各地で集会を開いた。

 労組や平和団体でつくる「フォーラム平和・人権・環境」主催の「『建国記念の日』を考える2・11集会」は東京都文京区であった。

 講演した内田雅敏弁護士は、日本の過去の侵略を否定した昨年の田母神俊雄・前航空幕僚長の論文について「隣国すべてを敵に回す内容だ」と指摘。防衛省前で論文への抗議集会をした際、日の丸を掲げた集団から「反日分子」と罵声(ばせい)を浴びた経験を述べ、田母神論文が一定の範囲でひそかに支持されている、とした。作家の朴慶南(パク・キョンナム)さんも、田母神論文を受け入れる日本社会の土壌を問題視し、「戦争に向かっていく怖さを感じている」と話した。

 一方、東京都渋谷区の明治神宮では「建国記念の日奉祝中央式典」(主催=日本の建国を祝う会)があった。

 今年は「皇紀2669年」にあたるとして、神武天皇が即位したとされる奈良県の橿原神宮に向かって拝礼。主催者として小田村四郎・元拓殖大総長があいさつし、「改正教育基本法は伝統と文化を尊重するよう定めている。建国記念の祝典を政府は率先して主催し、次代の青少年を教育していかねばならない」と述べた。

 式典には、中川財務相や自民党の保利耕輔・政調会長らも出席。式典の第二部では安倍元首相が「美しい国へ」と題して講演した。

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