2009.02.13 Web posted at:  13:48  JST Updated - CNN
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タイ首相、ミャンマー難民追放で「事例あり」と認める

バンコク(CNN) タイ国軍がミャンマー(ビルマ)から逃れてきた少数民族の難民を虐待、追放しているとして、国際社会から非難を浴びている問題で、アピシット首相は12日、難民の船が追い返された事例が「何件かある」との認識を示した。CNNによる独占インタビューで語った。

首相はこれまで、虐待や追放の証拠はないとして問題を否定していたが、同日の発言では「事実だと信じるだけの理由がある」と率直に認めた。一方で、「いずれの政府機関もそのような方針はないとしており、行為を承認した責任者は特定されていない」と説明。「その人物がだれであるか、証拠が得られれば断固として責任を追及する」と述べ、問題解決に努める姿勢を示した。

難民はミャンマーのイスラム系少数民族、ロヒンギャ族。政府による弾圧を逃れ、タイやマレーシアなどの近隣諸国に流れ込んでいる。CNNは先月、タイ国軍がロヒンギャ族の船を沖にけん引し、海上に置き去りにする場面の証拠画像を入手した。タイ当局は疑惑を否定する一方で、事実関係の調査に乗り出していた。

アピシット首相はインタビューで、流入する難民の数が最近急増していることを指摘。「これを受けて、船がほかの場所へ漂着するよう仕向けた例はあったようだ。ただし、水や食料が十分にあることを確認したうえで実行されていたはず」と話した。

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