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【社会】

みらいちゃん逝く…5度の手術、実らず 06年に多臓器移植

2009年2月13日 夕刊

 生まれつき腸が正常に機能しない難病と闘い、2006年12月に米国で多臓器移植手術を受けた愛知県春日井市の山下みらいちゃん(2つ)が13日午前、入院先の米コロンビア大病院で死亡した。支援団体の「山下みらいちゃんをすくう会」に同日、連絡が入った。

 みらいちゃんは06年3月に生まれて間もなく、十二指腸から直腸までの神経がない「全結腸型ヒルシュスプリング病」と診断された。募金活動で約1億5000万円を集めて同年10月に渡米、12月に小腸と大腸、胃、肝臓、脾臓(ひぞう)の移植を受けた。

 「すくう会」によると、移植後のみらいちゃんは肝臓の状態が悪く、入退院を繰り返していた。昨年12月に検査のため再び渡米し、現地で容体が悪化した。腸が損傷して腹の内部が化膿(かのう)したほか、腎機能も弱まったらしい。

 今年1月11日から計5回の手術を実施。集中治療室(ICU)で治療していたが回復せず、人工呼吸器などを取り外した。両親の腕に抱かれて息を引き取ったという。

 すくう会の住友隆介会長は「元気な笑顔を見たかったので非常に残念。募金に協力してくれた皆さんに感謝したい」と話した。

 

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