愛知県豊田市は13日、09年度の当初予算案を発表し、08年度の当初予算で442億円あった法人市民税収入が16億円に落ち込むことを明らかにした。市内に本社を置くトヨタ自動車の業績悪化に直撃された形で、減収幅は96%。歳入の中核を占める法人市民税が1年で426億円も減るのは、石油ショックやバブル崩壊の時にも経験しなかった、同市では未曽有の事態となる。
一般会計も1645億円と、前年度の当初予算より67億円(3.9%)も減った。一般会計の歳出には、業績が悪化した企業に取りすぎた市民税を返還する「還付金」が190億円分含まれる。これを除いた実質的な予算規模は1455億円となり、前年度当初比で15%もの減になる。また、16億円という法人市民税収入は、69年度当初の約15億円とほぼ同額で、税収規模が一気に40年前の水準にまで落ち込んだ格好だ。
税収の不足分を補うため、08年度末の残高見込みが334億円の財政調整基金から過去最高の206億円を繰り入れる。また、市債の発行は08年度(30億円)の3倍以上となる107億円に増やした。
過去にない厳しい財政状況だが、歳出面では、雇用対策や中小企業支援が必要な労働費や商工費などについて、増額や据え置きの措置を取った。
一方、これまで年に2億円を計上してきた豊田市美術館の美術品購入費は、緊急性が乏しいとして全額カットを断行した。(黄テツ=テツは撤のてへんがさんずい)