「阪神が優勝しなかったら発注した商品は仕入れない」。阪急阪神百貨店が阪神タイガースの優勝グッズの製造を発注した際、下請け業者との間で違法な取引を結んでいた疑いがあることが分かり、公正取引委員会は近く勧告を行う方針を固めました。
去年、最大13ゲーム差を逆転され、セ・リーグ優勝を逃した阪神タイガース。この大逆転劇の裏で、ある問題が持ち上がっていました。
大阪の梅田に本店を持つ阪急阪神百貨店。百貨店は去年夏ごろ、阪神の優勝を見越して記念グッズの製作を下請け業者十数社に発注していました。
ところが、阪神は優勝を逃し、さらにクライマックスシリーズでも敗退。これを受け百貨店側が、下請け業者に商品の代金を半額しか支払わなかったというのです。その額はあわせて1億円に上るとみられます。
【街の人は――】
「ズルイ」
「もっと太っ腹で商売せんかい!!」
「確実に優勝すると思って発注したと思うけど、半額は・・・」
親会社のエイチ・ツー・オー・リテイリングは、「そもそも優勝しなかった場合は、仕入れないとの約束だったが、公正取引委員会の問い合わせがあり、去年12月には全額を支払った」とコメントしています。
しかし、公正取引委員会はこうした契約内容自体が下請法に違反するとみて、再発防止などを求め、近く勧告を行う方針です。(13日17:08)