
2008年5月10日、ついにグランツールが動き出す。初戦となるジロ・デ・イタリアは通称「コルサローザ」。ピンク色の総合リーダージャージ「マリアローザ」の争奪戦が、今年も厳しい山岳コースで繰り広げられる。
第91回大会はイタリア半島南部に浮かぶシチリア島をスタート。チームタイムトライアル(以下TT)に始まり、本土をひたすら3週間かけて北上する。個人TTが計3つ設定されているのが特徴で、その総延長は80.8kmに及ぶ。悪峰プラン・デ・コロネスと最終日ミラノにゴールする「時間との闘い」がマリアローザの行方を大きく左右する。
そして忘れてはならないのが山岳の厳しさだ。今年もディレクターのゾメニャン氏は、アルプスとドロミテの厳しい山岳をふんだんにコースに取り入れた。個人TTのプラン・デ・コロネスを含めると頂上ゴールは5つ。特にレース後半に登場するアルペ・ディ・パンペアーゴやマルモラーダ、モンテ・ポーラの3つの頂上ゴールは、一瞬にして総合成績を崩壊させる破壊力を持つ。
急遽参戦が決まった強力なアスタナを迎え撃つのは、ディルーカ(イタリア)やシモーニ(イタリア)などのマリアローザ経験者。高度なTT能力と登坂力が要求されるマリアローザ争いは激戦必至だ。
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