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アレゲなニュースと雑談サイト

reoによる 2009年02月13日 11時00分の掲載
Johann Gambolputty de von Ausfern- (snip) of Ulm部門より。

ある Anonymous Coward 曰く、

ある人物の Wikipedia のエントリをきっかけに、以前から指摘されている Wikipedia の問題点が浮き彫りになっているそうだ (本家 /. 記事より) 。

ドイツの経済技術省の大臣に新しく就任した「von und zu Guttenberg」氏は由緒ある名門の家系の出身で、正式な名前は「Karl Theodor Maria Nikolaus Johann Jacob Philipp Franz Joseph Sylvester Freiherr von und zu Guttenberg」というそうだ。氏が大臣に就任するという話が出始めたころ、Wikipedia の同氏に関するエントリが編集され、名前に「Wilhelm」が付け足され「Karl Theodor Maria Nikolaus Johann Jacob Philipp Wilhelm Franz Joseph Sylvester Freiherr von und zu Guttenberg」に変更された。

大手新聞やインターネットサイト、またTV番組などドイツ内外のメディアはこの Wikipedia のエントリを参照し「Wilhelm」入りの間違った名前を使い氏に関する報道を行ったそうだが、そうこうしているうちに Wikipedia のエントリは再度編集され、名前に「Wilhelm」が含まれるという証拠を求めると共に、元の正しい名前に戻された。この時点で既に多くのメディアが「Wilhelm」入りの名前で記事を報じていたため、ソースを提示するのは容易く、Wikipedia が誤った事実を掲載し「信頼できる情報源」がこれを報じ、それをソースとして誤った事実を「情報源のある事実」として Wikipedia に掲載できるという循環が生まれてしまったとのこと。

なお、この誤った名前を報じたメディアは大手週刊誌 spiegel.de、ニュース番組サイト heute.de、新聞 TAZ や Süddeutsche Zeitungなど多岐に渡っていた模様。

関連ストーリー

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  • Anonymous Coward : 2009年02月13日 11時24分 (#1512549)
    N.Y.TIMESに、日本人記者が記事を書く→朝日新聞にて「"タイムズ"では~」
    ジェーンディフェンス(JDW)に、日本人軍事ジャーナリストが記事を書く→そのジャーナリストが日本の軍事情報誌に「JDWにこんな記述が~」
    今回は特定の人物が行ったことではないものの、WikipediaというWeb上で起こったことが目新しい点でしょうか。
  • 下村努さんの記事 (スコア: 3, 参考になる)

    hina (5448) : 2009年02月13日 11時58分 (#1512590)

    昨年秋に下村脩さんがノーベル化学賞を受賞されたとき、ご子息で有名なコンピュータセキュリティ専門家の下村努さんの名前を各新聞社が「下村務」と報じたことがありました。

    これも当時の Wikipedia 日本語版の項目名が「下村務」だったのを鵜呑みにしたのが原因のようで、その後各新聞に訂正記事が載り、Wikipedia 各国語版の項目名も約1週間後に訂正されました。

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88:%E4%B8%8B%E6%... [wikipedia.org]

    しかし今でも Google の検索結果を見ると、約 3:1 の割合で「務」表記の web ページが残っている状況です。

  • 禁止されてるはず (スコア: 2, 参考になる)

    Anonymous Coward : 2009年02月13日 11時28分 (#1512553)

    某TV局下請けにいますが、Wikipediaに限らず多数が編集可能なものを情報源とすることは禁止されてます。
    またWEBを情報源に扱う場合の規則も存在します。
    いつからこの規則ができたのか知りませんが契約した4年前にはすでにありました。
    #この業界横並びに歩調をそろえることを意識してるので他の会社も同じ規則があると思うのだ
    #そんなわけ標準時がらみのどたぱたに対してコンプライアンス云々の発言とか
    #規則があるのに機能してないから起こってるんだと突っ込みたくて仕方ない

    • Re:禁止されてるはず (スコア: 2, 興味深い)

      Anonymous Coward : 2009年02月13日 11時45分 (#1512578)

      上から普通にネット上の都市伝説とかを信じて「これ裏とってください」って依頼来ませんか?

      それで困ってるのが下請けなんです。だからfushianasanに局のIPが引っかかるのは当たり前なんです。

      #yahooのフリーメールで依頼メールとか送ってきますけど、どうやって本当か証明するんだ?
      #マスコミのリテラシーなんてそんなものです。

      #この世の中で一番のセキュリティーホールは、「マスコミなんですけど」といってメールなり電話すれば大抵フリーパスできる事だと思う。
      #それで原発(跡地)も通れました。

    • 2個のコメント が現在のしきい値以下です。
  • 自己言及のパラドックス (スコア: 2, おもしろおかしい)

    mamoru (617) : 2009年02月13日 15時24分 (#1512816)

    ネットの情報はすべてウソだ。
    もちろん今こうやって書いていることも全部ウソだ。
    信じろ。ネットの情報だけは信じるな。

  • 直して (スコア: 1, 参考になる)

    Anonymous Coward : 2009年02月13日 11時16分 (#1512543)
    Karl TheodorじゃなくてKarl-Theodor。Karl Theodorは彼のおじいちゃんの名前。
  • Wikipediaが悪いの? (スコア: 1)

    kawashima (34583) : 2009年02月13日 11時21分 (#1512548) ホームページ 日記
    日本でもWikipediaに関連して誤った報道がされたけど、Wikipediaが悪いのかな?
    マスコミが情報の裏づけをきちんと確認していないだけじゃないの?
    卒論だってWikipediaを原典としたのはだめじゃなかった?
    • Re:Wikipediaが悪いの? (スコア: 3, 興味深い)

      Anonymous Coward : 2009年02月13日 11時38分 (#1512569)
      情報源とされるマスメディアの報道の中にソースに対する言及があれば、
      「検証可能性」と言う観点で問題無いと思うんだけど、

      単にマスメディアで報道されたと言うだけで、
      それを「信頼できる情報源」と見なすと言う事であれば、
      実際の運用が目的とそぐわないと言う意味で、ダメだと思う。
      これは、Wikipediaの運営上の話ね。

      > 日本でもWikipediaに関連して誤った報道がされたけど、Wikipediaが悪いのかな?
      > マスコミが情報の裏づけをきちんと確認していないだけじゃないの?

      このストーリーは、Wikipediaの運営上の視点でしか無いと思う。
      社会の中で誤った情報を流布する事の評価としては、
      裏付けを取らなかったマスコミも、
      最初にWikipediaに不正確な情報を書いたヒトと同様に悪いけどね。
      「マスコミが悪いのか、それとも、Wikipediaが悪いのか」
      と言う視点ではないでしょ?
    • Re:Wikipediaが悪いの? (スコア: 2)

      phenix (31258) : 2009年02月13日 14時08分 (#1512743)

      > Aというソースに依存しているBという情報の信頼性は、A以上には決してなりません。
      それが、なっちゃうから困るのです。
      同じことが金融で起こったのがサブプライムローンだったり。

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  • 過去のコメント (スコア: 1)

    likeamagic (32922) : 2009年02月13日 11時25分 (#1512550)

    こんなコメント [slashdot.jp]もありましたね。

    Wikipediaを引用するマスコミが悪いのか、マスコミを信頼できる情報源とするWikipediaが悪いのか。

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  • Anonymous Coward : 2009年02月13日 11時34分 (#1512563)

    ウィキペディアに執筆してよいかどうかの基準は「真実であるかどうか」ではなく「検証可能かどうか」です。 [wikipedia.org]
    一方、メディアには真実を伝える社会的責務があります。

    この問題で浮き彫りになったWikipediaの問題点って何?

    • 社会的責務といったって、日刊紙などで書く記事に検証時間はロクにないから、限界があるよね。独自調査をどこまでやればいいのかな。今回の記事の場合、毎日記事を書いていく中で、ドイツ支局に本当なんだな?って確認させて、間違えてたら訂正記事を載せる。そのくらいが限界じゃないかな。

      紙メディアの資料がWikipediaより信用できると考えている人も多いだろうけど、どちらにもメリットとデメリットがあって、総合的には大差がないと思う。定評ある辞典、事典にも問題は少なくないよ。

      • Anonymous Coward : 2009年02月13日 13時32分 (#1512702)

        まあ数字を挙げての検証はできませんが、感覚的にはこの手の間違いの数は増えてる気がします。

        某IT系ニュースサイトのライターやってたときなんて、携帯電話の新製品発表会のレポート記事の〆切が「記者会見終了予定時刻から1時間後」だったりしたことがざらにありましたから。
        そうなると、発表内容に嘘が含まれてたとしても(ありがちなのが「世界初の機能」とかリリースに書いてあるものが、実は既に他社がやってたとか)それを検証する間もなく記事を書かなきゃいけないですし。
        実際のところ、記事の掲載時間が10分遅れるだけでPV数に如実に影響が出たりするので、「間違いは後で直すことにしてとにかく記事をupしろ」ってことも少なくなく。

        ただ結局そういう記事も掲載時には署名記事になって、間違いがあったときに叩かれるのは編集部ではなくライターだったりするので…。おまけに原稿料も叩かれるようになったので、とても責任が取りきれないと思ってライター辞めて転職しましたが。

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  • タイトルの日本語がおかしい (スコア: 1, おもしろおかしい)

    Anonymous Coward : 2009年02月13日 11時49分 (#1512580)
    タイトルの日本語がめちゃくちゃで理解できない。
  • juan (3871) : 2009年02月13日 12時03分 (#1512602) 日記

    モンティ・パイソンに、名前が長すぎて忘れられたバロック音楽の巨匠というのが出てきますね。その名も
    Johann Gambolputty de von Ausfern- schplenden- schlitter- crasscrenbon- fried- digger- dingle- dangle- dongle- dungle- burstein- von- knacker- thrasher- apple- banger- horowitz- ticolensic- grander- knotty- spelltinkle- grandlich- grumblemeyer- spelterwasser- kurstlich- himbleeisen- bahnwagen- gutenabend- bitte- ein- nürnburger- bratwustle- gerspurten- mitz- weimache- luber- hundsfut- gumberaber- shönedanker- kalbsfleisch- mittler- aucher von Hautkopft of Ulm。

    「わしがヨハン・ガンブルプティ・デ・フォン(中略)ウルムに始めて会ったとき、彼の妻のサラ・ガンブルプティ・デ・フォン…」ってな感じで執拗にフルネームで言及するので話が全然進まないという。

  • racco (37699) : 2009年02月13日 13時06分 (#1512675)

    本当に大変です。毎日ブロックや保護が発生していますが、それしか対処できない
    のがとてももどかしく思われます。

  • まずはwikipediaもどきの(wikipediaの内容を転載しているだけの○○ペディアとか)を真っ先に弾いてほしい。

  • むしろめんどくさいので、Wikipedia固定枠を作って該当項目が有れば必ずそこに入れる、とかやっといてほしい。 Wikipediaに載ってるならその程度で良いし、載ってないなら別に適当な解説記事が欲しい、とかいうやる気のない検索が多いので。

    # ちなみにその場合の検索結果に求めてるのはフォーマットの統一。
    # 開けてみたら3行だけのページとか、フォントサイズが極端とか、そういう事態がめんどくさい。
  • 検索のキーワードに「-site:wikipedia.org」を付け加えるなりすれば、Google をあてにしなくても自分で対処できることではないかと思いますけど。

    元発言と意図は違いますが、Google は実際に、それ(Wikipedia 弾き)を狙って同種のサイト Knol [google.com] を立ち上げた(とみられる)のではなかったでしたっけ。
    ストーリー:GoogleのKNOLは、ウィキペディアの脅威になりうるか? [slashdot.jp]
    自社の検索結果が Wikipedia に占領されるのを嫌って、自社サイトに誘導したいのではないかというような観測があった覚えがあります。
    Knol は英語なこともあって日本では認知度が低いと思いますが、英語圏ではどうなんでしょうね。

  • 共同通信あたりが誤報をドシドシよこすようなら日本のマスコミはもう終わってしまうわな。
    日常茶飯なんて言われたら空恐ろしくて大変だぞ。

    逆に、共同通信あたりがいたずら心や思想宗教民族国家的しがらみに飲み込まれれば
    あっという間に日本はクサる。ということでもある。

    つまりおのおのがしっかりと事実を伝えるスタンスと方法論を持つべき、という話だろう。
    Wikipediaの「問題」も同列に語るべきことじゃないかい?
    「ぼくだけじゃないもん!」じゃあまりに大人げない。

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