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皆様おはようございます。今日は、朝から更新作業などが出来ますので、午前中を中心に積極的な更新を行って行きたいと思います。一人個別寸評も予定しております。
今朝は、まず群馬の逸材の続きから。
○岡野 勝利(群馬・前橋育英3年)二塁 162/67 右/左 (BCリーグ群馬入団)
チームの核弾頭で、俊足・巧打の揺さぶり型の選手です。ボールを上から被せられる打撃にも、中々観るべきものがありました。
一塁までの塁間を、4.0秒前後で走り抜けられる確かな脚力があります。塁に出れば積極的に盗塁を仕掛けるなど走力のあるところを魅せてくれました。守ってボールを丁寧に捕球する意識があり、それでいて捕ってから無駄のない素早いスローイングが出来る走・守のレベルの高い選手です。
打撃では、完全にイヤらしい揺さぶりを重視した巧打を売りにする選手です。左オープンスタンスで、グリップを下げて力みのない構えは好いです。下半身もどっしりしているのですが、自分のリズムを刻めないところが、少し受け身な印象を受けます。
仕掛けも、投手の重心が下がりきったあたりでベース側につま先立ちし、本格的な始動は、リリース後と「遅すぎる仕掛け」を採用。これだと一定レベル以上の投手に対峙するのは、かなり厳しいと考えます。
カカトの上げ下げだけの踏み込みなので、打撃の幅が狭そうなところを、手元でタイミングの合わせ方を持っている選手で、そこで補っている印象です。ただバランスは取れており、下半身のブレないしっかりしたスイングは出来ます。
また始動が遅くても、比較的打撃の準備段階であるトップを作るのは遅くないです。巧打者らしくバットを寝かせて出してきますが、バットの先端であるヘッドを立ててスイングして来るので、スイング軌道もコンパクトかつシャープで無駄がありません。巧打者でも、最後までバットを振り切れているのにも好感が持てます。
頭の動きも小さく目線もブレませんし、身体の開き・軸足の粘りも好いなど、体軸もしっかりしております。こと打撃に関しては、始動の遅さの問題を改善出来れば、技術・センス共に好いモノを持っていると思います。
素材としては、やはり小柄な巧打者タイプだけに、多少のひ弱さから来る「強さ」・身体の小ささから来る「怖さ」に欠ける部分があります。ただプレーにはスピード感が感じられる「速さ」がありますし、怖さがない分プレーに「イヤらしさ」、高い集中力を感じさせる「鋭さ」も感じられます。プレーの端々から高い意識と「センス」を感じさせる好選手でした。
上のレベルの投手のスピードとパワーに多少苦しむ可能性はありますが、高い「センス」と技術を兼ね備えているので、対応して行けると思います。身体は小さいですが、上のレベルでも活躍出来る好選手ですね。今後も大学・社会人と活躍が期待出来る好選手ではないのでしょうか。
◎小板橋 直弥(群馬・前橋育英3年)三塁 173/76 右/左
上背はないのですが、ガッチリした体格で、鋭い打球を連発する強打者です。特に鈴木尚典(ベイスターズ)のような打席での「間」がある打撃と、それでいて思いっきり振り切ることが出来るスイングが魅力です。
一塁までの塁間は、4.2秒強と基準レベルぐらい。ただ最後まで一所懸命走り抜けようと言う貪欲さがあるのが、この選手の買える部分です。三塁手としても打球への反応が好く、地肩も強いです。強打者タイプですが、走・守にも破綻のない好選手でした。
軽く前足を引いて、グリップはやや高めに自然体で構えます。腰の据わり・全体のバランス・両目で前を見据える姿勢も良く、グリップを付近を揺らいで構えられ、悪くないです。
仕掛けは、投手の重心が沈み込んだ時に始動する「平均的な仕掛け」を採用。ある程度の対応力と長打力を兼ね備えた、中距離・ポイントゲッタータイプです。
足をしっかり引き上げ、空中でタイミングを計るスタイルです。しっかり真っ直ぐ踏み込み、インパクトの際にも足下のブレないバランスの良さがあります。
ただ残念なのは、少々打撃の準備段階であるトップが作るのが遅れるところです。この点が改善出来ると、随分と余裕のあるスイングが出来そうです。ボールを上から振り抜く意識があり、スイング軌道にロスがなく、それでいてヘッドスピードは強烈です。フォロースルーまでしっかり振り切れて、それでいて最後グリップも高い位置まで引き上がっており、ボールを運べる技術もあります。
頭のブレは並ですが、身体の開き・軸足の粘り・強さなども好く、好感が持てる選手です。トップの形成意外には、大きな課題が見あたらないなど、かなり打撃技術は高そうです。
素材としては、肉体に「強さ」、プレーに「鋭さ」、三拍子見た目以上にまとまった「センス」も感じられます。心技体三つのバランスの取れた好選手です。志しを高く持って、今後も野球に取り組めば、上のレベルでの活躍も期待出来る好選手です。今後の活躍にも注目したいナイスガイでした。
○町田 卓也(群馬・東農大2年)捕手 183/75 右/右
大型でありながら、冷静な状況判断の出来る選手で、プレーの緩慢さがないのも魅力の大型捕手です。強肩・強打の捕手として、2009年度でも全国レベルの捕手になり得る楽しみな選手でした。
あまり捕手としてのプレーを観られなかったのですが、バント処理などの送球が的確で、とっさの判断力と冷静さを感じさせる選手です。また上級生にも指示が出せるなど、司令塔としての存在感を感じます。地肩もまずまず強く、身体も大きいので、捕手としての資質を、いろいろ兼ね備えた選手であるように思えます。
スクエアスタンスで、グリップを下げ、深く腰を落として構えます。少々バランス的には、もう少し背筋を伸ばして欲しいかなとも思います。また全体的に、自分のリズムを刻めていないなど「固さ」や「脆さ」みたいなものを、構えから感じられます。
ただ仕掛けは、投手の重心が下がる途中という「早めの仕掛け」を採用。見た目の体格とは違い、かなりアベレージ打者の要素が大きな選手のようです。その足を空中で長く浮かせ、タイミングを計ります。ただ残念なのは、真っ直ぐ踏み出した足が、少々インパクトの際に
ブレるなど、まだ下半身の盤石さに欠ける部分があります。
また打撃の準備段階であるトップを作るのが、少し遅れ気味かなと思うのが始動が早いだけに残念です。バットを上から振り下ろす意識はあるので、トップ〜インパクトまでのスイングのロスは少ないと思います。ヘッドスピードも鋭いですし、肉体的なポテンシャルも高いのか打球も強烈ですね。当たりさえすれば、かなりの打球が期待出来るタイプです。
またフォーム後半のスイングの弧が大きく、フォロースルーも大きめに取ることが出来ています。ただグリップをあまり高い位置まで引き上がってこないので、強烈な打球が、野手の間を抜けて行くタイプかと思います。
足下の盤石さがまだ不十分なので、身体の開きを充分抑え込めません。頭のブレも並で、軸足にもあまり粘りを感じません。体軸の安定と強さが、今後の課題かもしれません。
肉体に特別「強さ」みたいなものは感じないのですが、元々恵まれた体格の持つポテンシャルが高いので、そこで強烈な打球などを生み出す要因があるようです。プレーには集中力・判断力があり「鋭さ」があるのも特徴です。また体格の割には動作も機敏ですが、足は塁間4.75秒前後(左打者換算で4.45秒前後)と遅いです。
プレーに「イヤらしさ」などは感じませんが、体格には恵まれているので、筋力が付いてくると「怖さ」などの威圧感が出てくると思います。ただ全体的に身体に「硬さ」が感じられる点が、将来的にどう出るのかが気になります。
完全にプレーヤーとしては、センスや肉体の成長よりも、持って生まれたポテンシャルの高さが、現時点では目立ちます。まだそこに頼っている部分は大きいのですが、それだけ才能があると言うことでしょう。またプレーへの意識は高そうなので、その辺を中心に、捕手としての才能を磨けば、面白いかもしれません。一冬超えて成長が見込めれば、ドラフト候補としてマーク出来る強肩・強打の大型捕手だと思います。
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