8割が「広告よりクチコミを信頼する」
「クチコミと広告ならどちらをより信頼するか」、この問いに「クチコミを信頼する」と答えた女性は80.3%にのぼります。
年代別にみると、20〜40代で「クチコミ」が8割(79.4〜83.1%)、50〜60代で「クチコミ」が7割(66.7〜70.9%)と若干の年代差が見られます。
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注目度も信頼度も高い情報源は「知人・友人のクチコミ」と「評価サイト」
「気になる情報源」と「信頼する情報源」を各3つまで複数回答可で聞いた結果を
【注目度(「気になる情報源」の回答率)】を横軸、【信頼度(「信頼する情報源」の回答率)】を縦軸にしてグラフ化すると、以下のような結果になりました。
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注目度・信頼度ともに高い情報源・・・・「知人・友人のクチコミ」「評価サイト」 |
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注目度が高く信頼度が低い情報源・・・「テレビ番組」「本・雑誌の記事」「個人発信のインターネット情報」「テレビCM」 |
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注目度が低く信頼度が高い情報源・・・「新聞の記事」 |
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注目度・信頼度ともに低い情報源・・・・「企業発信のインターネット情報」「サンプルでもらったもの」「専門家のコメント」「知人・友人からのメール」「折込チラシ」
「新聞の広告」「本・雑誌の広告」「芸能人・有名人のコメント」「ダイレクトメール」 |
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20〜30代は「テレビCM」より「個人発信のインターネット情報」が気になる!
年代別にみると、以下のような傾向が見られました。
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注目度・信頼度が若年層ほど高い情報源・・・「評価サイト」「個人発信のインターネット情報」 |
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注目度・信頼度が高年層ほど高い情報源・・・「新聞の記事」「企業発信のインターネット情報」「折込チラシ」 |
全体では注目度・信頼度ともに高い「評価サイト」は50〜60代の評価が低いため、
年齢を問わず注目・信頼する情報源は「知人・友人のクチコミ」のみといえます。
また、20〜30代では「個人発信のインターネット情報」への注目度が「テレビCM」を上回り、信頼度も若年層ほど高いことから、
若い世代を中心に“ネット上のクチコミ”の存在感が増している様子も見られます。
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クチコミ相手について
普段情報交換をしている相手のトップは「家族・親戚」(66.7%)で、全年代共通です。
2位は、20代・30代では「学生時代の知人・友人」、40代では「子供の学校の親たち」、50代・60代では「ご近所の知人・友人」となり、
年代(ライフステージ)によって交友関係が推移していく様子が見られます。
その他、年代的な特徴をみると、「学生時代の知人・友人」「インターネット上の知人・友人」は若年層ほど高く、
「近所の知人・友人」は高年層ほど高く、「子供の学校の親たち」は30代・40代のみで高くなります。
直接クチコミできる人数は「1〜5人」と「5〜9人」が拮抗し(各4割弱)、「10人未満」が計75.7%を占めます。
「10人〜19人」は12.8%、「20人以上」は6.7%、「いない」は4.8%です。
年代別にみると60代で若干「5人未満」が多くなります。
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購入時に女性が決定権をもつ商品ジャンルは?
商品ジャンル別に「購入時、自分(女性)に決定権があるもの」を聞いたところ、
「家具、インテリア商品」「お中元、お歳暮などの贈答品」「外食するお店」が70%台、
「家電製品」が60%台、「家族旅行」が50%台となりました。
これら5項目は全年代で50%以上となった一方、「自動車」「住宅」は全年代で35%未満となったことから、
車・住宅などの高額商品を除き、大半は女性に決定権があるといえます。
「子供の教育関連」は大きな年代差が見られますが、これは決定が求められる時期(年代)が限られるためと思われます。
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インターネットの利用状況
1日のインターネット利用時間(パソコン/プライベートに限る)は「1〜3時間未満」(42.4%)がもっとも多く、「3〜8時間未満」38.6%が続きます。
長時間利用(3時間以上)は全体の45.4%、30代・40代で4割、20代・50代・60代では50%台です。
1日3時間以上インターネットを利用する女性は子育て世代でも4割、
若年層および子育て終了世代では5〜6割にのぼることがわかります。
よく利用するサイトは「Yahoo!」(30.7%)が突出し、以下、「楽天」「ECナビ」「価格.com」「mixi」が続きます。
トップ30のうち9サイトがいわゆる「ポイントサイト(※)」であり、実益を兼ねられるサイトの利用が多い様子がうかがえます。
※ポイントサイト・・・広告受信・クリック・アンケート回答などにより溜めたポイントを換金・商品交換できるサイト
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インターネットショッピングの利用状況
インターネットショッピングの利用頻度は「月1回以上」(43.2%)がもっとも多く、以下、「2〜3ヶ月に1回以上」41.5%、「週1回以上」9.5%が続きます。
「月1回以上(※週1回以上を含む)」は全体の52.7%となり、20〜50代の5割、60代の4割は月1回以上利用しています。
インターネットでよく購入するものトップ3は「ファッション関連」「食品、飲料」「美容、健康関連」です。
「ファッション関連」は若年層ほど高く、「食品、飲料」「旅行関連」は高年層ほど高くなります。
「美容、健康関連」は全年代で30%台です。
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まとめ
年齢を問わず注目・信頼する情報源は唯一「知人・友人のクチコミ」のみという結果になり、
情報源が多様化した社会でも依然「顔が見える相手から直接得る情報」が強いことがわかりました。
ただし、「個人発信のインターネット情報」「評価サイト」への注目度・信頼度が若年層を中心に高いことから、
「顔が見えること」にはこだわらないクチコミ重視の傾向は今後さらに高まりそうです。
「企業発信のインターネット情報」「テレビCM」「新聞広告」「雑誌広告」はいずれも信頼度でクチコミに劣り、
企業にとっては情報発信が難しい時代といえます。いかにクチコミを味方につけるかが勝敗を大きく左右する時代ともいえ、
クチコミが起こりやすい商品づくり・仕掛けづくりが求められます。
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