【ウィーン=関本誠】チェコ政府は、世界的な経済危機のあおりで失業した外国人労働者が自主的に祖国に帰国する場合に、無料航空券と支度金500ユーロ(約5万8千円)を支給することを決めた。不法滞在したり、犯罪にかかわったりするのを未然に防ぐのが狙いという。
ロイター通信などによると、ランゲル内相は9日、「今後8カ月間に2千人の出国と6070万コルナ(約2億5千万円)の支出を想定している」と話した。
チェコ国内で働く外国人労働者は自動車産業などを中心に約29万人。このうち3月までに1万2千人が職を失い、6カ月以内に6万8千人の労働許可が失効する見込み。あっせん業者を通じて出稼ぎに来たベトナム人やモンゴル人など、アジア出身者も多いという。