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社会

災害時は船で医療機器搬入を 神大院教授が提唱 

 地震などの大規模災害時、被災地の港に船で医療機器を運び込み、岸壁で傷病者の治療を行うシステムの構築を神戸大大学院海事科学研究科(神戸市東灘区)の井上欣三教授(62)が提唱し、十三日に日本集団災害医学会総会(神戸)で発表する。こうした支援態勢は海外にも例がないといい、早期実現に向けて自治体や企業に広く協力を呼び掛けていく考えだ。(今泉欣也)

 井上教授は、阪神・淡路大震災時に陸路が寸断され、数日ごとに人工透析が必要な患者の搬送が困難になったことから、患者を船で緊急移送する支援網を確立。日本透析医会などと連携し、二年前から関西圏での本格運用を始めた。

 今回提唱するのは、この支援網を発展させたもので、対象をクラッシュ症候群などで緊急透析が必要な患者や、透析以外の救急患者にも拡大。重症度に応じて優先的に搬送し、船が定員に達して乗船できない患者に対しては岸壁で加療する。

 その際、治療に必要な医療機器やベッド、医薬品、給水設備、発電機は被災地からの要請を受けて、最寄りの協力船が近隣港から積み込み、診療室として代用する貨物用コンテナとともに運び入れる。

 「ヘリコプターなど空路に比べ、一度に多くの患者や機材を運ぶことができる海路は、大規模災害時にこそ力を発揮できる」と井上教授。救急医療に携わる医師や複数の企業がすでに興味を示しており、「システムをいち早く具体化させ、災害支援における海の重要性を高めたい」と意気込んでいる。

(2/13 09:30)


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