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岩永元農水相側、6千万円献金隠し 宗教法人から(2/2ページ)

2009年2月13日3時2分

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写真岩永峯一元農水相

写真旧信楽町の山中にある宗教法人「神慈秀明会」の本部=08年5月、滋賀県甲賀市、本社ヘリから

 朝日新聞が励ます会、党第4支部をはじめ、岩永氏の関連政治団体の03、05年の政治資金収支報告書を調べたが、これらの献金に当たる寄付の記載はなかった。

 岩永氏は93年から04年まで神慈秀明会の関連財団「秀明文化財団」の理事を務め、長男は同財団から05年まで十数年にわたって給与を受け取っていたという。

 岩永氏は今年1月27日、都内で朝日新聞記者の取材に対し、「(神慈秀明会からは)献金は受けていない。まったくのウソ」と6千万円の献金を受けた事実を否定した。その後、岩永氏の秘書が取材に応じたが、「寄付のお願いをしたことはあるが、寄付はなかった」としている。岩永氏側から報道対応の依頼を受けた弁護士も10日、「神慈秀明会から(岩永氏側が03年と05年に)寄付を受けたことはない。寄付は法にのっとり適正に処理している」と話している。

 一方、神慈秀明会の広報室長は「6千万円はいずれも自民党滋賀県第4選挙区支部への政治献金として支払い、適正に処理している。収支報告書に記載がないとすれば、岩永氏側の問題だ」と話している。

 岩永氏は信楽町議や県議を経て、96年の総選挙で初当選し4期目。自民党副幹事長や農水副大臣を経て、05年8月から同年10月末まで農水相を務めた。昨年9月、健康不安などを理由に次の衆院選に立候補しないことを表明し、三男(35)が後継に決まっている。

 政治資金規正法は、政治団体が同一の者から年間5万円を超える寄付を受けた場合は、寄付者の氏名や日付などを収支報告書に記載し、都道府県選管か総務相に毎年報告するよう義務づけている。違反すれば5年以下の禁固または100万円以下の罰金と定めており、公民権も停止される。(高久潤、大高敦)

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