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【櫻井よしこ 麻生首相に申す】歴史観持ち使命果たせ (3/4ページ)

2009.2.12 03:14
このニュースのトピックス麻生内閣

 日本が受け入れたのは判決であって、同裁判を貫く価値観などではないのだが、この文言は、実は英国が強力に主張して盛り込んだというのだ。米国の原案にはなかったのだが、英国が日本に対して突きつけた非常に厳しい懲罰的な案の名残だったと、坂元教授は指摘したのだ。英国案の骨子はざっと以下のとおりである。

 日本がドイツなどとともに、侵略戦争を遂行した戦争責任を負っていることを、平和条約前文に明記する。国内の右翼団体を取り締まり、連合国に協力した日本人への迫害を禁止する。領土条項では沖縄の主権を放棄させる。こうした内容の条約の発効には、日本の批准を必要としない旨、規定する。

 「絶対極秘」の条件で、英国案を米国から見せてもらった日本政府は、猛反発した。吉田は、勝者が敗者に押しつける形で平和条約を結ぼうとすることの非を鳴らして、平和条約を現在の形に押し戻した。結果として出来上がった条約を読めば、日本の戦争責任を追及する内容ではないこと、日本国の名誉が守られた内容であることが明らかだ。

 吉田は英国の要求を退け、過去にとらわれ呪縛(じゅばく)を受けるような条約を回避した。日本を代表して行った平和条約受諾演説で、吉田は誇り高く新生日本の平和への抱負を語った。このことを坂元氏は高く評価したのだ。

 ところが、「日本の外務省は義理堅いのか」、英国案についても吉田以下日本政府の巻き返しについても、日本外務省は公表しないできたという。

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