最新号(2月1日発売)は「みんなの農業」。今、農業がアツイのです。あの佐藤可士和さんが千葉で週末農業を始めました。クリエイティブのトップランナーたちが日本の農業に興味を持ちはじめているのです。いろんな人がいろんな思いで、田んぼと畑に帰っています。『ベランダから始める農業入門』『日本全国野菜直売所49』付きです。気になる内容、チラっと見たいときは「立ち読み」ボタンをクリック。(09/02/01)
とは「みんなの農業」特集担当・杉江の言葉。キャッチーな話題で、なんとか農業特集が採用されるよう、いろいろ策を講じました。今すぐベランダで農業できる念願のBOOK IN BOOKもできておいしく楽しかった取材編集後記はBRUTUS Web「FROM EDITORS」で。(09/02/01)
「農」の今をちゃんとキャッチしてみたい! と農業特集の発起人になったのはよいけれど、季節は冬まっただ中。携帯カイロを全身に貼付け、小雨舞う中、建築家の藤森照信さんにご参加いただきベランダ農業企画の制作&取材&撮影。途中、奥様に出していただいた……。続きはBRUTUS Web「FROM EDITORS」で。(09/02/01)
なんだか「農業」が気になる。アンテナを張ってると「農業」の引き出しに、少しずつ話が集まって……。デザイナー、クリエイターが同時多発に農業の方を向いている、ナガオカケンメイさんが本格的に農業を始めてる、そんな企画の「種」を植え込んで迷わず熱心に「農作業」。鍬をペンに持ち替えて。西田編集長の編集後記は BRUTUS Web『FROM EDITORS』にて。(09/02/01)
日本各地で出会える心憎いおみやげものを紹介する巻末の人気コーナー『みやげもん』がBRUTUS Webでも読めます。毎週金曜日更新&アーカイブ進行中! 本日upはとんがり頭にへの字口の新潟県・水原市の「起き上がり小法師」など。(09/02/01)
『ブルータス』からスピンオフした話題の新スタイルマガジン『BRUTUS TRIP』。おかげさまでプレ創刊から1周年、04号がいよいよ発売です。今回の表紙を飾るのはご存知、脳科学者・茂木健一郎氏。湖にプカプカ浮かんでご満悦のセンセイ、舞台はなんとイスラエル! その他、今回も世界中のあらゆる場所で取材を敢行。詳しくは『BRUTUS TRIP』のページにて。(08/11/25)
22冊分でもう1冊、年間23冊がお手もとに。特別定価の特大号との差額はサービス。もちろん、送料無料でお届けします。
656号「みんなで農業」特集、P.081にて原稿の誤りがありました。 コラム「米もジャケ買い? パッケージのデザインは売り上げを伸ばすか?」内本文下段右から7行目『コシヒカリ』はではなく、『ひとめぼれ』が正しいブランド名になります。 お詫びして訂正いたします。
No.656 CONTENTS features
regulars
日本の農業の未来を考えたのは隠れ蓑。 ワガママに任せた本作りだったのです。
今回の企画がスタートした当初、ほかにも候補の特集がある中、『あの、佐藤可士和さんが畑行っているらしいですぜ、親分!』とか、『ランボルギーニって、もともとトラクターの会社で……。しかも北海道にあるらしいですぜ! 夢がありますよね~』とか。キャッチーな話題で、なんとか農業特集が採用されるよう、いろいろ策を講じました。が、ここで告白します。今回、なぜ農業を題材にしたかったのか。それはベランダでおいしい野菜が作れないかな~、という極私的な理由からだったんです……。スーパーに行けば、どこ産なのか? 値段が安いということは、それなりに理由があるのかしらん? そもそも新鮮? 自分の口に入れる食べ物が信用できないって、小さいながらもけっこうストレス。それなら、自分の家の極小ベランダで、野菜って作れないかな~、と。で、思惑通り、僕自身がとても参考になるBOOK IN BOOKはできたわけです(手前味噌ですみません)が、いや本当に農業特集の取材はおいしく楽しかったです、はい。可士和さんの畑でもらった白菜は、今まで知らなかった深い味わいで、食卓の会話も弾みました。茨木の篤農家のコトバには、人生の教訓もあって、背筋がピンとしたり。日本人に生まれて本当によかった、そして日本人としての誇りを改めて思い出されました。食料自給率が約40%しかない、などの暗い話題が多い昨今ですが、『土に触れ、耕し、育てる』という“農業”に取材というカタチで体験するだけでも、こんなに明るいキモチになれる。みなさんもたった一日でも一時間でも、冷やかし程度でもいいから、土に触れてみてください。その喜びが、日本の農業の未来を明るくするはずです! というわけで、もう少し温かくなったら、さっそくうちのベランダで種まきを始めたいと思います。いいのが育ったら、編集部にて、“うちの子”を使ってみんなで鍋をしたいと思います。読者のみなさまも、ベランダで、近所の畑で、ぜひお楽しみください。
●杉江宣洋(本誌担当編集)
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極寒&小雨の中、プランター作りに没頭する藤森さん。手伝ってくれた大学院生の白さんの、「藤森先生って自分で手を動かすから信頼できるんです」との言葉に、スタッフ一同うんうんとうなずく。
冬枯れの時期に農業って……。 カイロで武装し臨んだ撮影。
日本の食料自給率低下に反比例するように、畑や田んぼに興味をもつ人がまわりに現れ始めた今日この頃。「農」の今をちゃんとキャッチしてみたい!と発起人になったものの、季節は冬まっただ中……。ベランダ農業企画にご参加いただいた建築家の藤森照信さんに「この時期に農業を特集するとは、変な人たちだね~」と大笑いされつつも、何とかカタチになりました。パチパチパチ。 確かに撮影中、寒かった、まぢで。スタッフ一同、藤森さんにいただいた携帯カイロを全身に貼付け、小雨舞う庭で制作&取材&撮影。途中、奥様に出していただいたお茶のあたたかさに、涙(と鼻水)が出ました、はあ。それでもネギの生命力はさすが。藤森さんから先日「寒さの中でも、ネギ、元気に育ってます」とのお知らせをいただきましたよ。 ちゃんと野菜を育てようとしたら、泥だらけになるし手にマメはできるし腰は痛くなるし、美しいことなど何もない!という気分になります。でも何だか楽しい、何だか続けたくなる。この「何だか」が案外大事な気がしています。
●大輪俊江(本誌担当編集)
ベランダからだって「農業」は始められます。建築家・城戸崎和佐さんたちが考がえてくれた「ベランダ用プランター」。小冊子「ベランダから始める農業入門」に詳しく出ています。
ブルータス初めての「農業特集」。 企画はいかにして育ったのか。
「いったいどうやって特集テーマを決めているのか」と、最近よく尋ねられます。映画、YouTube、本、大学ときて、今度は農業特集。これだけ特集の振れ幅が大きいと、皆さんもそりゃ聞きたくなりますよね(笑)。 「みんなで農業」。この特集の始まりはノートに書き付けた単なるキーワードでした。なんだか「農業」が気になる。そんな気分があるというか、なにか答えが見つかりそうな…。曖昧だし、おぼつかないのだけれど、アンテナを張ってると「農業」の引き出しに、少しずつ話が集まってくる。これが「種」です。 ある日、広告会社の若手が退職して実家の林檎農園を継ぎます、という挨拶ハガキが舞い込む。ライターの女性が農業について熱く語り始める。そのうち、佐藤可士和さんが千葉で週末農業、ナガオカケンメイさんが本格的に農業始めてる、などなど確かで魅力的な情報が集まってきます。どうやら、デザイナー、クリエイターが同時多発に農業の方を向いているらしいぞ。ノートにいろいろ書き込んで、よし、企画の種はクリエイターのあたり、ここいらへんに植えよう! これが「田んぼ」。 それからは迷わず熱心に「農作業」です。人がどんどん集まって、思いも寄らない花も咲き、企画がすくすく育っていきます。いろんな人に話を聞きながら、鍬をペンに持ち替えて(?)編集をつづけて、あとは収穫を待つだけ。 みんなで農業。 今年こそ、土に触れ、耕し、育てるニッポン。 企画はやっぱり“気分”なんです。マーケティングじゃわからない、興味の行き先に鼻をきかすこと。「種」さえ間違わなければ、育てるのは得意です。 この特集はよく実りました。豊作の特集です。
●西田善太(ブルータス編集長)
NEXT ISSUE : No.657 | 2月16日 発売