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社会
安全対策に3時間半 JR函館線、異常接近 社内連絡体制見直しへ(02/06 22:50、02/07 08:37更新)JR函館線の江部乙駅−滝川駅間で一月十五日、普通列車が前方の貨物列車と異常接近したトラブルで、JR北海道は六日、普通列車の運転士からの無線連絡を指令センターが聞き漏らした上、その後も社内の情報交換や連絡の不徹底から、安全運行の対応措置まで三時間半もかかったことを明らかにした。事故につながりかねない「重大インシデント(事案)」としての認識が薄かったとして、同社は社員教育や連絡体制の見直しを始めた。 トラブルは一月十五日午後二時三十五分ごろ、普通列車の運転士が黄信号で徐行中、前方に貨物列車を発見、急ブレーキで衝突を回避した。停止時の普通列車と貨物列車の距離は当初、二百五十メートルとされたが、その後の同社の調べで二百八十メートルと判明した。 同社によると、普通列車の運転士はトラブル発生直後に指令センターに無線で報告したが、センターの副指令長は聞き漏らした上、内容を復唱せず、前方の貨物列車の運行に関する問い合わせと勘違いした。無線を聞いていた別の担当者が不審に思い午後三時に列車の運行記録の調査を始めたが、運転士に直接、確認はしなかった。 その後、午後四時ごろ、センターは運行記録から異常接近の可能性を把握したが、後続列車の運行を続行。五時十五分ごろ、現場で社員が信号が赤に切り替わらない異常を確認したが、センターの電話が通話中で通じず、連絡が付いたのは五時四十分だった。センターが安全運行上の措置を取ったのは六時二十分と、発生から三時間半以上も後だった。 JR北海道の菅原重光・鉄道事業本部長は「インシデントに気づくチャンスが何度もありながら、危機意識の薄さや情報の共有化不足から見逃した」と陳謝。 非常時の社内の連絡体制を見直し、無線の内容の復唱など基本動作の徹底を図り、信号機の検査も強化するという。
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