DY-UD200の巻(その4 〜はんだ職人のココロ〜)
感度とノイズとの戦い
感度やノイズに関する問題で困ったときには、デジ/アナ問わず、基本に立ち返る、つまり基板をよく見ることだ。
たとえ多層基板であろうとも、部品の実装をみれば、なんとなく怪しげなところが見えてくる。
ということで、ふたたび(その1)のようにケースを開けてみた。
ないぞ! 電解コンデンサ。
USBから供給されているバスパワー(DC5V)用の電解コンデンサが省略されている。
基板には、シルク印刷[BC67]とハンダの実装パターンはあるのに・・・。
シルク印刷のサイズから、容量は100μFから470μといったところ。耐圧は10V、理想的には16V。
でも、なんで、実装してないんだろう。コスト低減?
それもありかもしれないけれど、そもそもUSBバスパワーのロード側静電容量って、
仕様上はトータルで10μF以下じゃなかったっけかな。
当初の設計では、外部ACアダプタ、バスパワー2くち、USBハブのセルフパワー
などの対応によって、必要な電力をまかなうことをもくろんでいたのではあるまいか。
ところが、偉い人の指示で、バスパワーでGOしちゃったとか・・・。
そりゃ、その方が便利だし、ユーザ受けもいいし。
そこで、USBの仕様を実直に適応して、[BC67]を未実装にしたのかも。
であるなら、まずは、[BC67]に電解コンデンサを実装して挙動を探ってみるべ。
[BC67]に該当するランドに16V/470μFを実装してみた。
並列につながっている、小粒のキャラメルみたいなやつは、
10V/47μFのチップタンタル。まあ、おまじないみたいなモノだ。
その結末は、
TBSのアンテナレベル(何を意味しているのか不明だが・・・)が、68から76までアップし、
ブロックノイズも、ほぼなくなった。
さらに、CXとテレ朝がスキャンにひっかかった。
よしよし、良い感触。
http://pc11.2ch.net/test/read.cgi/avi/1234100270/535では、10V/470μFと書いたが、耐圧16Vが正。
電源ON時(USB接続時)の突入電流が心配だったが、
当職人のPCのUSBコントローラでは問題なかった。
マザボ: ASUS: P5B Deluxe
CPU: Core 2 Duo E6600
OS: Win XP (SP3)