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キヤノン工事:関連事業の受注狙い「大光参り」

大賀容疑者を乗せて東京拘置所に入る車=東京都葛飾区で2009年2月10日午後7時36分、三浦博之撮影
大賀容疑者を乗せて東京拘置所に入る車=東京都葛飾区で2009年2月10日午後7時36分、三浦博之撮影

 キヤノンの工場建設を巡るコンサルタント会社「大光」(大分市)グループの脱税事件で10日、法人税法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された同社社長、大賀規久容疑者(65)。大分県佐伯市で金物店の8人兄弟の六男として生まれ、地元の進学校・県立佐伯鶴城高校に進学したものの退学した。その後は実家の仕事を手伝いながら、地方議員や国会議員の選挙を手伝うなどして人脈を広げた。

 90年に大光(設立時は大光インターナショナル)を東京都千代田区に設立して独立。家族ぐるみで付き合いのあったキヤノンの御手洗冨士夫会長との関係などを利用し、キヤノン工事に関連する事業を始めた。03年ごろには多くのゼネコン関係者から「キヤノン工事に強い影響力を持つ」と見られるようになり、受注を望む業者が次々と会社を日参する「大光参り」を行った。

 大賀容疑者は毎日新聞の再三にわたる取材要請に応じなかった。関係者には逮捕前「鹿島からは表からしか金をもらったことはない。裏金はない」と語っていた。さらに「浪速コンサルタント」社長(大阪市)の難波英雄容疑者(61)=法人税法違反容疑で9日逮捕=の名前を挙げ、「(難波容疑者が)鹿島や九電工とダイレクトでやった(裏金をもらった)のではないか」と語っていたという。

 しかし、東京地検特捜部は難波容疑者側に支払われた裏金が大賀容疑者に流れ込み、大賀容疑者側が架空領収書を発行する金融ブローカーの協力を得て、不正に経費を水増しするなどして脱税したとみている。

毎日新聞 2009年2月10日 23時09分(最終更新 2月10日 23時48分)

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