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キヤノン工事:大光社長ら逮捕へ 法人税法違反容疑

 キヤノンの工場建設を巡るコンサルタント会社「大光」(大分市)グループの脱税事件で、大賀規久社長(65)が周囲に「税理士に任せており、脱税などしていない」と疑惑を全面否定していたことが分かった。東京地検特捜部は10日午後にも、大賀社長らを法人税法違反容疑で逮捕し、巨額の民間プロジェクトを舞台にした大光グループの不正蓄財の全容解明を進める。

 大賀社長の関係者によると、大賀社長は脱税疑惑を否定する一方、「キヤノンに迷惑がかからなければいいが」と事件の余波を心配していたという。大賀社長の兄は御手洗冨士夫キヤノン会長(日本経団連会長)の同級生で、大賀社長は御手洗会長とのパイプを背景にキヤノン関連工事の「仕切り役」として、業者選定に力を持っていたとされる。御手洗会長は9日の会見で「事件にキヤノンや私の関与は全くない」と述べている。

 捜査関係者によると、大光、建設関連会社「ライトブラック」(大分市)、同「匠(たくみ)」(東京都千代田区)のグループ計3社は、「大分キヤノン」工場の造成・建設など4事業(受注総額約824億円)の工事を巡って、大手ゼネコン「鹿島」(東京都港区)など受注者側から提供された謝礼や裏金を申告しなかった疑いが持たれている。

 特捜部は、大賀社長が一連の脱税工作を主導したとみており、法人税法違反容疑で逮捕状を請求し、出頭を要請した。

 また、ライトブラックの脱税に協力したとして、大賀社長の腹心とされる大阪市のコンサルタント会社「浪速コンサルタント」社長、難波英雄容疑者(61)ら5人を9日夜、同法違反容疑で逮捕している。

毎日新聞 2009年2月10日 15時00分(最終更新 2月10日 15時00分)

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