もう30年も前のこと、私はフォーク歌手だったことがある。しかし、プロとしての根性も忍耐も才能もなかったために、2年余りで止めてしまった。結婚して自分が意外にも主婦向きの人間?であることがわかった。以来、カラオケに行くことも、鼻歌さえも口ずさむこともなく、せっせと主婦業に専念していた。
ある日、WHSのメンバーである夫に誘われて、彼らの練習を見に行った。あまり気が進まなかったが演奏を聞いているうちに、心から彼らが羨ましく思えてきた。それは彼らが好きな歌を、好きな場所で、好きな仲間と歌っているという単純な事実に心動いたからだった。私が歌わないおばさんになってしまったのは、そんな当たり前の願いが叶わなかったせいかも知れない。
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数曲歌い終わると、彼らは私に感想を求めてきた。聞かれれば、何ヶ所か気付いた点があったので、遠慮がちに意見を言ってみた。すると、彼らは嬉しそうに 『ありがとう』 と言って、素直に受け入れてくれた。 |
芸術でもスポーツでも何であれ、好きな事で上達したいと思うのは人間の本能のひとつだと思う。少しづつレベルアップしていくその時の達成感はこの上ない喜びだ。それがグループであれば喜びを分かち合えてさらに楽しい。 |
好きな事: ガーデニング、ストレッチ、WHSいじめ |