ブログをプロモーションのためのメディアとして利用してきたグーグルの謝罪記事が微妙すぎる。
2009.02.11
グーグルが自社のサービスを告知するためにPay Per Post広告を利用していたことが、Asiajin経由でTechCrunchに紹介され大きな話題になっています。
Asiajin: Google Japan Buys Dirty Pay-Per-Post Links
TechCrunch: Yahooからの市場奪取に向けて手段を選ばぬGoogle、PayPerPostキャンペーンを採用
それを受けて、グーグルが謝罪をしているのですが、ちょっとおかしいな、と読んでいて感じてしまいました。
Google Japan では、製品を多くのユーザーに知ってもらうために、さまざまなプロモーション活動を実施しています。
今回、そのプロモーション活動の一部でブログを活用したことが、Googleのサーチに関するガイドラインに違反することが判明し、このプロモーションに関しては中止しました。ご迷惑をかけた関係者各位とユーザーの皆さまにお詫びするとともに、再発防止に向けて、透明性の高いコミュニケーションに努めてまいります。
プロモーション活動の一部でブログを活用したことが、Googleのガイドラインに違反していたということですが、ほかならぬグーグルこそが、AdSenseによりブログをプロモーション活動のメディアとして活用してきたと思うんですよね。
Googleによって、企業広告の媒体の一部として活用されてきたのが、ブログに掲載されているAdSenseなわけで、ブログを媒体として利用してきたグーグルが、
「プロモーション活動でブログを活用してきたことに問題があった」
と書いてしまうと、ちょっと矛盾を感じる人もいるんじゃないかな、と。広告プラットフォームとしてのAdSenseを自ら否定しているととらえられてもおかしくありません。
詳しい人が読めば、わかるのかもしれないのですが、グーグルの記事だと、一般人はわからんと思うのです。
広告代理店の電通が、
「プロモーション活動でテレビを活用してきたことに問題があった」
というようなもので。
そこで例えば「やらせ番組をつくった」ということなら、問題の所在が明らかになるのですが、
Pay Per Post広告について触れていないため分かりにくい説明になっているだけでなく、非常に誤解を招きやすい文章です。
プロモーション活動でブログを活用することは広く行われていることですし、AdSenseなどを通じてブログとの関係が深いグーグルとしては他に書きようがあったのではないかなと思います。
これを読んで何が問題だったか理解できる人は、ウェブマーケティングに関して相応に知識がある人でないと難しいはずです。少なくとも背景知識がなければ理解は不可能でしょう。
グーグルが健全なウェブマーケティングを育成する側にあるということを考えれば、もう少しわかりやすい説明が求められのではないかと思います。
あいまいにしておきたかったのかもしれませんが、この謝罪記事こそが透明性が低いことをあらわにしてしまっている気がします。
投稿者 : 美谷 広海 | 投稿日時 : 2009.02.11 09:20
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