■間取りの鉄則:住まいの重心を明確にする
プランニングにおいて住みやすい間取りをつくるには次の2点を押えることから始めましょう。
1.家族の気配が感じられること
2.団らんの場を核として他の部屋を考えること
■理想の間取りってあるの?
Q.自分達家族にとって理想の間取りってあるのでしょうか?
A.ありません。
夫婦の育った環境、価値観・家族感は家族内においても違うものです。家族それぞれに間取りを描かせたら何通りもの間取りが描けることでしょう。家の間取りはこれら全てをひも解きながら考えていかなければなりません。
また家は周辺の環境にも大きく左右されます。家の中だけでなく外を間取りに上手く取り入れたいですね。
■ドラえもん家族の間取りに学ぶ
1969年(昭和44年)に生まれたドラえもんは今なお根強い人気を誇っています。そこでドラえもんを育てた70年代の家とはどのような間取りなのかみてみましょう。
昭和44年頃といえばシステムキッチンが出始め、家づくりにおいては間取りの自由さに関心が高まった時期でもありました。今ではやや時代錯誤に映るこの間取りを、現代の家づくりの手法で変身させてみましょう。基本は先の間取りの鉄則2点に従います。
タイムマシーンに乗って現代にやって来たドラえもん。ドラえもんの部屋は?家はどう変わったのかを見ていきましょう。
■21世紀のドラえもんの家の間取りとは
<家族の気配を感じさせる>
・台所と和室をつなぐ。L型になるので程よい距離感が生まれる。
・庭先に家族共通の木を植える。
・1階台所は平屋なので2階にガーデニングベランダを設ける。家族の第2のリビングとする。
・開き戸ばかりでなく引戸も取り入れ、空気の気配も感じさせる。
<団らんの場を核とする>
・和室からダイニングに転用し、ここを核とする
・中央階段の下はダイニングとリビングをつなぐ曖昧なスペースとする。曖昧なスペースはデッドスペースではなく、豊かなスペースになる。
・応接室は畳コーナーとして多目的に利用する。
構造壁の移動など大幅な変更をしなくても部屋が有機的につながった間取りができました。プランニングを考えるとき、収納は?設備は?と、つい考えが飛躍してしまいますが、収集がつかなくなりかねません。はじめに家づくりの鉄則2点をしっかりおさえておけば、その他の項目はそれに沿って決めることができます。ドラえもんの間取りもこの2点からプランを考えると、コストをかけなくても全く新しい空間をつくることができます。間取りからはたくさんのヒントが得られます。さあ、ドラえもんと一緒にタケコプターに乗って素晴らしい家づくりの旅をしてください。
2008年12月25日 12時00分
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