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みんなのニュース:「わななのよーん♪」 歌で覚える情報セキュリティー 静かなブーム?!

TBSのセキュリティーソング「Want to be SAFE!」は「情報セキュリティ“レンジャーズ”」の子供たちが歌う(上)、経済産業省のセキュリティーアイドル「セキュリーナ」
TBSのセキュリティーソング「Want to be SAFE!」は「情報セキュリティ“レンジャーズ”」の子供たちが歌う(上)、経済産業省のセキュリティーアイドル「セキュリーナ」

 「わなわなわな わななのよーん♪」。ネットの安全な利用法を覚える歌を、TBSと経済産業省が相次いで制作した。事件やトラブルが続出してもなかなか浸透しないセキュリティー対策を、音楽に乗せて広めようという試み。果たして成果は?

 TBSが制作したのは子供向けの「Want to be SAFE!」。経産省は若い女性を主なターゲットにした「セキュリティCHECK!をしなかったら、なんて考えただけで青ざめちゃう」(曲名)を公開した。対象は異なるが、いずれも歌を聞いたり歌ったりすることで、知らず知らずネットの使い方を“刷り込もう”というもの。

 TBSは今年から、ネット関連企業など13社でつくる「情報セキュリティ対策推進コミュニティ」運営事務局に参加。コミュニティが2月に実施している「みんなで『情報セキュリティ』強化宣言!2009 強化月間」の一環として、ネットのわなから身を守るための歌とダンスを作った。

 ダンスの振り付けはラッキィ池田さん。オーディションで選ばれた5人の子供たちが「レンジャーズ」として歌って踊る動画を同社のサイトで公開している。歌詞は「もらっちゃだめだめ だめなのよ~ん おしえちゃだめだめ だめなのよ~ん」など繰り返しが多く、一度聞くと頭から離れない。

 TBSの狙いもそこにあり、全国漁協連合会中央シーフードセンターが制作して大ブームになった「おさかな天国」のように、楽しく歌ううちに覚えてほしいという。マイクロソフトも「歌を作る発想はテレビ局ならでは」と期待する。同コミュニティは、07年から情報セキュリティー対策の推進を訴えているが、親しみやすい歌を作ったことで普及に拍車をかけたいところだ。

 一方、経済産業省は、若い女性の人形「しえな」と「せりな」がセキュリティーアイドルとしてデビューしたという設定。「2人」が「気分めげるじゃない 早めにこまめにCHECK PC! プリーズ」などと歌う映像を公開している。

 キャラクターや歌を使ったのは、08年に同省が実施した調査で、ネット利用が多いにもかかわらず、セキュリティー対策が普及していない年齢層が20代~30代の主婦と中学生に集中したため。クイズやドリルなど勉強する内容ばかりでは伝わらないと考え、若い女性や中学生の耳に届きやすい工夫を考えたという。

 同省は「他人の写真を無断でブログに載せてしまったり、コンピューター・ウイルスを知らずに送ってしまったり、ネットでは被害者になるだけでなく、加害者になる危険もある」とセキュリティー対策への理解を訴える。「CHECK PC!」キャンペーンは06年から毎年実施している。中学生でネットを始めるケースも多いため、有害サイトへの接続を制限するフィルタリングの普及啓発も兼ね、全国の小中高校にポスターを配るほか、テレビCMなどでピーアールするという。

 同じ時期にTBSが歌を制作したことについて、同省では「驚いた。昨年は女優の上戸彩さんに広報大使をお願いしたが、今年は華美にならないようにバーチャルのキャラクターに変えた。協力して、多くの人に広めたい」と話した。【岡礼子】

2009年2月11日

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