2007-11-30
セクハラ研修受講生への重大なお知らせ
|「ちゃん」付けで減給1万704円 山梨大教授
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/071130/crm0711301219020-n1.htm
数年前まで、全国展開している会社でアルバイトをしてました。週に一日しか勤務してなかったんですが、そこからは数ヶ月ごとに分厚い「セクハラ研修資料」なるものが送りつけられてきました。大きなところだけに、問題も多いのかもしれない。とは言え、こんなに頻繁に注意されると、まるで既に自分が悪いことをしているんだろうかと不安にもなったものです。
入って次の年の行事で、改めてセクハラについての注意点が説明されました。そこでビックリしたのが、担当の方がガイドラインを読み上げるたびに大きな笑い声(200人くらいの職員がいました)が起きるのです。っていうか、話している人自体が笑っていました。その人は、次のようなことを言っていました。
〜〜するのはアウトです。もちろん、実際に〜〜して幸せな結婚に結びついた事例もあります(大きな笑い)。でも〜〜しないでください。どうしてもやられる方は(笑い)「職を賭して」いるのだということを踏まえた上でお願いします。
なるほどなー、と思いました。要するに、セクハラガイドラインというのは、絶対的なルールではなくて、むしろ適度な逸脱があらかじめ予期されているようなもののわけです。
上で紹介した新聞記事へのブクマコメントなどを見ると、「「ちゃん」付け」で処分というのは厳しすぎるという声が多いようです。しかし、問題は、「ちゃん」付けが許されるかどうかという一般論のレベルにはありません。そうじゃなくて、処分を受けた教授が『LEON』系ちょい悪オヤジだったのか、秋葉系キモオタだったのか、ということです。
セクハラ研修会で「〜〜するのはOK」「〜〜するのは×」みたいに説明されるガイドラインは、「じゃあどうすればいいのか」という指針を一般的に示してくれたりはしません。だから、研修を受けたらかえって混乱した、という人も多いんじゃないでしょうか?
そうだとしたら、研修担当者が重要な教育ビデオを上映するのを忘れていたせいかもしれません。これがYouTubeで人気動画になっていますので、とりあえず見ておきましょう。
2007-11-28
自己啓発言説に啓発されて 自己以外のものを啓発したくてムズムズしてきちゃったkawai〜〜i自己が人文系大学人に英語デビューするための秘策を伝授するぜ!!
教育 | |
ルサンチマンについてのあらゆる理論は、それ自体がルサンチマンの症状である。
――アメリカの偉いマルクス主義者、談
ある方の はてブで↓を知りました。
◆中谷彰宏ですが、質問ありますか?◆
あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは! ヒャッ ホー! うひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ! うほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほ! ヒー!!!!!
いやー、笑いが止まらない。うふふふ。ホンモノの方は名前くらいしか知らなかったのですが、この「中谷」さんはスゴイ!
あははははは。
生まれて初めて「抱かれたい」と思いました。僕はこの人とセックスがしたいです。SEXと書くべきでしょうか?
ところで、たまに新興宗教の方が説教している動画がネットに落ちていますね。僕はそういうのが大好きです。たとえばコレ。
サンキュー ベリーマッチ センセイ!!
ウェルカム トゥー アメリカ、カンサイ メンバーズ!
先週はコレを再々生してるだけで一週間が終わってしまいました。センセイもさることながら、対立する宗派の方によって挿入されたと思われるブキミなBGMや男女のツッコミコメントも含めて、巨大な芸術作品になっています。鳥肌実が なんであそこまで強烈に池田大作をアーティストとしてリスペクトしてるのか先日まで疑問でしたが、謎が解けました。ちなみに「イデオロギー」という言葉に今までピンと来てなかった方もいらっしゃるかと思いますが、それはこの男女ナレーターの声のことです。それはまたの機会に[シリーズ:自由と強制と(無)責任の政治学]で書かせていただきます。
僕は昔々、地方の小学校に通っていて、幸せな少年時代を過ごしてました。ただ、今から思い返してみると、これがまたけっこう全体主義的な場所でした。
2007-11-22
サルトルをめぐる思想界の仕手戦
|サルトルは、20世紀最大の哲学者です。かつては世界中で大人気のスーパースターだったんですが、70年代くらいから次第に影響力が衰え始めていきました。それでも末端の「はてなダイアラー」なんかに比べれば超大物であったことは否定すべくもないのですが、一時は脚光を浴びていたスターが萎んでいくのを見るのは侘しいものです。
ところがどっこい!
僕の友人の友人はアルカイダです。その人の友人の友人は、やはりアルカイダです。その人の友人の友人は、やはりアルカイダです。で、このアルカイダの方の趣味が、哲学なんだそうです。爆弾を作ったりする合間に『実践的理性批判』を読みふけったりするそうです。
闘争資金を確保するために この方が思いついたのが、思想界における相場操縦です。彼は、サルトルが大ブレークすると確信しています。
常に死と直面しながら哲学書を読みまくっている人が言うことなんだから、まあ、本当でしょう。
実は、このサルトルをめぐる仕手戦は、既に始まっています。たとえば、↓をご覧ください。
サルトルの入門書です。入門書と言えば、まず安いこと、そしてわかりやすいことを求めたいですよね。
僕はこの本を読みましたが、とても面白かったです。というか、これだけ理解してしまえばサルトル自体は読まなくてもいいような気がしてきたほどです。
サルトルブームはもう始まっています。人文系はてなインテリの皆さん、遅れをとりたくなかったら『図解雑学 サルトル』を買いに走ってください。
と、言おうと思ったら、この本、もう売り切れてしまったようですね。普通には買えません。ライバルに先を越されました。人文系院生のあなた。いつも最新の哲学動向についての知識をひけらかしているイケスカナイ野郎があなたのゼミにもいるでしょ。あいつが買い占めたに違いありません。
でも、良い時代になったものです。新本が売切れていても、ネットで簡単に古本を検索できるわけですから。
Amazonのマーケットプレイスに『図解雑学 サルトル』が出品されていないかチェックしてみましょう。下のURLをクリックしてください。
http://www.amazon.co.jp/gp/offer-listing/4816335463/toled-22/ref=dp_olp_1
な、なんじゃこりゃ―!!
スゴイことになっていますね。最安値が7,000円って。。。しかも、「表紙にスレとキズと、背表紙に色あせがあります。中身端が日焼けしています」という条件でそのお値段。
これは陰謀です。サルトルが大ブレークすることを見越して、アルカイダ系仕手筋が買い集めているのです。
サルトル復活が世間の周知するところとなってからでは手遅れです。その頃には『図サル』は700万円くらいになっているでしょう。
恐るべしアルカイダ。ウェルカムバック、サルトル。
特に、人文系大学院生の皆さん、注意してください。あと3年したら、サルトルは必修キャラになっています。デリダもフーコーもレヴィナスも目じゃありません。これら全てを足して、さらに100倍したとしても、巨人・サルトルの足元にも及びません。3年後の思想界では、どんなに一所懸命に書いた論文も、「サルトル」の一語が入っていなければ自動的に没です。逆に、今からしっかりとサルトルを勉強しておけば、安泰です。文学部サルトル学科に めでたく就職できます。
え? 自分の周りにはサルトルの話なんかする奴はいない。本当にサルトル・ブームなんか来るのか、って?
だからあなたはいつも置いてけぼりをくらうのです。あなた以外の全員は、今、必死でサルトルを読んでますよ。でも、ライバルに先を越されたくないがために、ゼミの発表では「ホモ・サケル」がどうしたとかっていうようなカモフラージュネタを使っているのです。
今すぐ、サルトルの勉強を開始してください。幸いにも(というか、これは偶然ではないんですが)、サルトルの大著『存在と無』がつい最近文庫化されました。
![]()
- 作者: ジャン=ポールサルトル, Jean‐Paul Sartre, 松浪信三郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/11
- メディア: 文庫
文庫であるのにも関わらず、1,890円です。ぼったくり価格です。通常ならばこんな値段で売れるはずはありません。そこを強気の価格設定。出版社も、「情報」を掴んでいるのかもしれません。
さて、サルトルと言えば自由の哲学です。しかしそれはネオリベ(新自由主義)の「自由」なんかとは全然違います。そのことを、このブログでも書いていきたいと思っています。ただ、実は『存在と無』をまだ読んでません。読んだら書きます。
とりあえずの入り口としては↓がお勧めです。
ish
非常に正しい! 絶対にサルトル再評価ブームが来ると信じいていました。マジ、来ますよ。
大体、随分前からサルトルの名前が出るときは悪い比較対象としてだけで、明らかに買い叩かれていました。かわいそう。22世紀かもしれませんが、来ます。
イオ
2000年初版の柄谷行人『倫理21』
ページ63
『私はこの点でカントの考え方を受け継いでいるのは、『存在と無』の時期のサルトルだと思います。先にいったように、サルトルは構造主義者に批判されましたが、デカルト的主体や自由意志を主張したのではありません。カントが自由を義務として見たのに対して、サルトルは「人間は自由という刑に処せられている」といったのです』
そういえば、Mrマリックも前から「来てます」と言い続けています。
つまり、「いよいよ」ってことですか。
toled
> ishさん
サルトル来ますよね。
> 22世紀かもしれませんが、来ます。
読解スピードが超遅い僕は今世紀中に読み終えることができるかどうか不安ですが。。。
> イオさん
へー、柄谷行人も引用してるんですね。
> つまり、「いよいよ」ってことですか。
ですね!
sarutora
いつもいつも宣伝ありがとうございます!m(__)m
といっても、この値段じゃ誰も買ってくれないでしょうね……。
でもサルトル来ますよね!
……問題は、ナツメ社さんがその流れを読んでくれるかどうかなんですけど……。
toled
むう、ひょっとしたら、出版社にCIAから圧力がかかっているのかもしれないですね。やはり目が離せません!
イオ
『不登校、選んだわけじゃないんだぜ! (よりみちパン!セ)』
を今図書館サイトで予約しました。
練馬区で9冊の所蔵。
『図解雑学 サルトル』
も予約しました。
こちらは練馬区で、4冊。
少なくとも練馬区レベルでは、ツネノさんのほうが「きてます」
誰もが周りの様子をうかがって、飛び出すタイミングを窺っているその対象は、サルトルではなくて、ツネノさんかもしれません。
決して誰も口には出しませんが……
いささか気になったのは、それぞれ、予約も貸し出し中も、無かったということ。
(まあ、そのおかげで、しあさってには借りる事ができます)
♪来る、来ない、帰らない、あなたー♪
(ひなげしの花 アグネス・チャン)
たぶんCIAが人工衛星からある種の振動を練馬区民にあたえて、脳細胞レベルで、ある種の本(サヨク?)に対する読書欲?を低下させているのに違いありません。
至急対策を。
toled
> たぶんCIAが人工衛星からある種の振動を練馬区民にあたえて、脳細胞レベルで、ある種の本(サヨク?)に対する読書欲?を低下させているのに違いありません。
> 至急対策を。
大丈夫です。実は脳細胞レベルで本の内容をインプットしたのです。だからもう読む必要さえありません。サルトル世界制覇に向けて、順調に事態が推移しているようです。
2007-11-16
ネット右翼の皆、サヨクから大切なお願いがあるんだ!!――「スイーツ(笑)」問題雑感
政治 | |
なるほど、「アサヒる」って、そういう意味だったんだ。おじさん、てっきり時間の区切りのことかと思ってたよ。
「アサヒる」=「執拗に責め立てること」…日テレが「アサヒる」の意味をアサヒる
ところで関係ないんだが、これからする話は大切なのでよく聞いて欲しいんだ。
皆、サヨクは嫌いだろ? サヨクを叩きたいだろ?
で、ここだけの話、俺らサヨクって、叩かれるのが好きなんだよ。
いや、厳密に言うと「叩かれること」一般が好きなんじゃなくて、意見が違う相手から叩かれるのが大好きなんだ。逆に、右翼から褒められたりしたら それはもうスゴイ不名誉で、他のサヨクからボコボコにされるんだぜ。
サヨクは、ネット右翼の皆と仲良くしたいとは思わない。「立場は違うけど、少なくとも〜ということは同意できる」みたいな共有点を探りたいなんてつもりはさらさらない。
よく世論調査の質問に「〜について賛成ですか?」みたいのがあるけど、右翼と左翼はそういう個別の問いについて対立してるわけじゃない。そうじゃなくて、そもそも何を「問い」とするのか、何を基準とするのかっていうところから全然違うんだよ。
たとえば、死刑制度。よく、中立を装った奴が お節介にも「論点整理」とかってするだろ? 将来の犯罪を抑止できるかとか、冤罪の可能性とか、被害者の感情とか なんとか。
もちろんサヨクは死刑に反対だ。けどね、こういう「論点」を一々チェックしていって、で、「う〜ん、死刑は廃止した方がいいかもなあ」なんて結論に到達したわけじゃないんだ。
まず結論ありきだ。死刑には絶対に反対なんだ。死刑のおかげで将来の殺人事件が半減しようが、裁判官が常に正しい判決を出そうが、被害者や遺族が何を言おうが、おかまいなしだ。とにかく死刑はダメなんだ!
っていうと、おいおい、と思うかもしれないが、これは右翼諸君にしても そういう感じなんじゃないか? たとえば、犯罪抑止効果。社会学者が出てきて、「え〜ヨーロッパでは……2.96%……20,212人……56%……14%……したがいまして……」とかってペラペラ喋りだしたりしたら、正直、ちょっと不安になるよね。でも、そんなことでヘコタレル君らじゃないよな? 別の学者にしゃべらせればいいんじゃん。別の「論点」を前面に押し出せばいいんじゃん。
本当の本当に大切なことには、理由があってはいけない。「死刑には反対/賛成だ。なぜならば……」なんて言っちゃいけないんだ。だって、その「……」の部分がもし間違ってたら、意見を変えなきゃいけないことになるじゃにゃいか。そんなのはイヤだろ? 俺は、イヤだ。
というわけで、右翼と左翼は、冷静にデータを比較しながら対話できるような関係にはないんだよ。
だから、サヨクは、ネット右翼にわかってもらおうなんちゃ思ってない。ぶっちゃけ、君たちを打倒したいんだ。
ところがどうだ!
あ、ここまでは前置きね。今から本題に入るからよおく聞いてね。
ネット右翼の皆は、アカヒや日教組や筑紫哲也や社民党や共産党を叩くことに やっきになってないかい?
あのね、自分がサヨクだからよくわかるんだけど、こいつらはサヨクじゃないよ。
「なっ なんだってーーー!」
我々サヨクは、朝日新聞を「ブル新」と呼んでるんだ。ブルジョアに奉仕する新聞ということだ。資本の犬だね。
産経新聞=ウヨ、朝日新聞=サヨ、と思ってないか?
間違いだ。サヨクからすれば、どちらも五十歩百歩だ。同じ穴のムジナだよ。『正論』も『世界』も敵だ。
さてもちろん、アサヒの記事は全部ダメだ、なんてことはない。朝日新聞の記事に感動することもあるし、「この記者の記事はもっと読んでみたい」と思うこともないわけじゃない。
なんか矛盾してるみたいだけど、サヨクは矛盾が大好きだ。「あんた それ矛盾してるよ」って言われたとしたら褒め言葉だ。
マスコミはサヨクにとってツンデレだ。マスコミの言うことは いつも眉唾で聞いてるんだ。けど、たまに「いいこというネ!」と思うことがある。ウホッ! て思うことはあるよ。
でもサヨクは、「デレ」に釣られたりはしない。なぜか。我々は、「相対的自律性」という概念をもっているからだ。
なんじゃそら?
マスコミは、資本に奉仕する。これが原則だ。
だけど、『マルホランド・ドライブ』の謎の老人みたいな奴が影で全て糸を引いてるわけじゃないんだ。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2002/08/21
- メディア: DVD
記者や編集者はロボットじゃない。それぞれに独自の意思を持っていて、一定の範囲内で自由に活動している。だから新聞は面白い。こともある。ま、ウヨクの皆も、たまには駅の売店で紙の新聞を買ってみてくれ。ただし日経はやめとけ。あれは読むところがほとんどない。ただし、気になるあの人に会う時に さりげなくカバンに入れとくのはアリだ。ただし、いきなり金利やインフレ率について とうとうと語り始めるのはナシだぞ。
話がそれた。というかこの話に本題はない。最後まで読んでも本題は出てこないが、どうしても言っておきたいことがあるので、あともう少し聞いてくれ。
私は新聞やテレビを見る。けども一方で、新聞やテレビによって「私」というものが作られていくんだ。
どういうことか?
こういうことだ。
バラエティ番組で、中居クンが面白いことを言ったら、スタッフの笑い声が入るだろ? そのおかげで、我々は 中居クンが面白いことを言ったということを知るんだ。
ニュースでも同じことだ。企業の不祥事や政治家の汚職が「問題」として報道される。だけど、それが取り上げられるべき「問題」だっていうことを、誰が決めたんだ?
たとえば「白い恋人」の賞味期限がどうしたとかいうあの話だ。これは重大問題で、報じられるて当然と思うかもしれない。けれども そんなふうに思うのは、そういう報道を見たからかもしれないんじゃないか?
あるいは犯罪報道だ。いつ殺されるかわかったもんじゃない。警戒心を高めるためにはテレビや新聞が積極的に事件を取り上げるべきだと思うかもしれない。だが、そんな恐怖心を抱くのは、テレビの見すぎかもよ?
新聞やテレビが何かを伝える時、「〜は問題だ」と常日頃から考えている「読者」「視聴者」が想定されている。新聞を読み、テレビを見るということは、そういう「読者」「視聴者」になるということだ。
っていうのは冗談だ。だって、諸君はマスコミに深い猜疑心を抱いているのだし、サヨクだって さっき言ったようにマスコミとは敵対してるじゃんか。
どこにも、マスコミに いいように操られてるバカなんていないのかもよ。
考えてもごらんよ。君、バカでしょ。俺もバカだ。なのに、マスコミなんて信用できないということは わかっているんだ。
どんな詭弁も歪曲も、我々が簡単に見抜けてしまうとしたら、無害なものなんじゃないか?
諸君は、日教組の偏向教育を憂えているかもしれない。
しかしだ。
諸君は、そのような教育を受けたにも関わらず立派なネット右翼になることができたではないか! よかった、よかった。まずはそのことを喜ぼうよ。
日教組なんか、放っておけ。自虐史観、大いに結構ではないか。
今、サヨクは危機感を抱いている。教育基本法の改正や「君が代」の強制によって 大切なものが失われるのではないかと怯えている。
まったく、オメデタイ奴らだ。あんなのは放置でいいよ。無意味な争いだ。
日教組は自虐的な国民を作ろうとしてるって? 逆にサヨクは自民党が また戦争をやるために軍国教育を推進してると言うかもしれないね。
だが、教育者がどんな意図を持っていたにせよ、君はウヨクに、俺はサヨクになったのだ。
「〜を信じこませよう」という意図が見抜けてしまうんだったら、洗脳として失敗してるよ。
ちびっ子として教師に「騙された」ことを怨みに思ってる諸君もいるかもしれないが、2ちゃんねるで衝撃の事実に気づき、「なっ なんだってーーー!」と叫ぶことができたんだろ? ま、マトリックスから脱出して現実に覚醒したと思ったら それもまたマトリックスだった、ということもあるけどね。
しかし君は思うかもしれない。
自分は、偏向教育が間違いだということはわかっている。アカヒのデマにひっかかったりはしない。けれども、子どもたちはどうだろうか? スイーツ(笑)とかはどうだろうか? ネットを見ないような一般の読者はどうだろうか?
そこが、問題の核心だ。ここまで読んできてくれてありがとう。最後に、本当に大切なことを言います。
ウヨクとサヨクが論争しているとしよう。そこで行われているのは一対一の対話ではない。
ウヨクもサヨクも、直接の相手ではなく、「バカ」を意識して語っているのだ。
サヨクは、教科書に書いてあることを鵜呑みにしたりはしない。けども心配なのだ。ちびっ子たちのことが。
ネット右翼の諸君も、まさか筑紫哲也の妄言にひっかかったりはしないだろう。だがバカな視聴者がコロッと誘導されてしまうんじゃないか。ということが不安なわけだろ。
政治的対立は、この「バカ」をめぐる対立である。
このエントリー自体が なんか「上から目線」で書かれているのには そういう事情もあるので勘弁してくれ。
だがね。繰り返すが、君だって俺だって、ま、バカでしょ?
じゃあ本当に本当の「バカ」はどこにいるんだ? 一体どこの誰が「騙されてる」んだ?
ということを、このブログの[シリーズ:自由と強制と(無)責任の政治学]という連載で、ジジェクという哲学者なんかを参考にして考えていきたいと思ってる。
ごめん。宣伝がしたかっただけなんだ。長文に つき合わせて悪かったね。でも、このシリーズ第2回はマジで面白いよ。下にリンクを置いておくね。ただし、ここで想定されてる「読者」はサヨク限定なんだ。アカヒには十分に免疫がついてる百戦錬磨のネット右翼の皆にとっても危険だ。
残念だが、ウヨクの諸君は絶対にクリックしないでくれ。
『「永遠の嘘をついてくれ」――「美しい国」と「無法者」の華麗なデュエット』
無関心派
右翼も左翼も民主主義だから可能。
北朝鮮だと右も左もないよね。
ちなみに私は右翼でも左翼でもない、言うなれば無関心派でそして只のアニヲタですw
テレビ局でもいろんな考えを持った局があって良いと思うけどね。
ただ視聴率稼ぐために捏造する気持ちもわからなくはないけど、なるべく公明正大であって欲しいとは思う。
まあでも死刑にしても憲法九条にしても、右翼左翼関係なく賛否両論あるだろしまたそれで良いんじゃないかな。
それで駄目な人がどっちかに偏るのかもね。
まあでもたいていの人は自分の利害の範囲にないものには興味ないと思うけどね。
無関心であることは間違いだけどかといって右翼や左翼の人ほど必死になって論争をしたいとも思わない。
たいていの人は常日頃においては無関心派なんじゃないだろか。
微妙
色々露骨すぎてネタが腐ってる。
演技力だけに1点あげよう。
ここに名前を書く
立場は違うけど、少なくとも立場の違う相手からから褒められたりしたらそれはもうスゴイ不名誉な事というのは同意できる。
イオ
≪ごめん。宣伝がしたかっただけなんだ。≫
「正直」は、最大の美徳さ。
もちろん理由なんかないけどね。
toled
> 無関心派さん
もちろん無関心でもいいんです。心の中は、どこまで行っても自由です。ただ、無関心派さんにまで今回はこの文章に関心をもってもらえた。
今日は、とりあえず そのことに ありがとうと言いたいです。
toled
> 微妙さん
では、今日から満点を1点として生きていきます。
toled
> ここに名前を書くさん
> 立場は違うけど、少なくとも立場の違う相手からから褒められたりしたらそれはもうスゴイ不名誉な事というのは同意できる。
うまい!!
toled
> イオさん
美徳と言われてよろめきました。とりあえず、明日はそれを生きる理由にします。
wd
まったく身もふたもねーな。
スタイルってのは明言された時点でその力の半分を失うんだよね。
ワタリ
教育基本法改正とその後の具体化を食い止めるために活動しているグループを知っています。
わたしにとっては、まあマシな立場の人達です。だけど、Toledくんのおっしゃることも分かります。
あの人達は、あまりにも学校とか教育とか子ども時代を美化しすぎている。
子どもの世界に格差を持ち込むなというのはいいが、大人だったら生活保護拒否作戦でもいいのか? そんなに格差がイヤならまずは成績評価廃止、通学義務廃止から始めてみたら?? と思います。
左翼(修行中)
>だって、その「……」の部分がもし間違ってたら、意見を変えなきゃいけないことになるじゃにゃいか。そんなのはイヤだろ? 俺は、イヤだ。
私もイヤです。ヤバイことに感動してしまったバカがここにいます。
それと「敵に批判されるのは良いことだ!」っていう毛沢東主席の言葉を思い出しました、うろ覚えなんで合ってないかもしれませんが。
toled
「敵に批判されるのは良いことだ!」、良い言葉ですね。
名無し
お前みたいなクズのせいで不利益をこうむる人間がいる以上、お前は今すぐ死ぬべきだ。
くたばれクズ。
そんな歳にもなって反権力が格好良いなんて思っているならさっさと自殺しろ。
2007-11-12
アメリカ政府高官が「ウォーターボーディング」を実体験してクビに
|「ウォーターボーディング」とは、仰向けに板に縛り付けられた容疑者の顔に水を垂れ流して、溺れ死ぬような恐怖を味あわせる尋問技法です。「テロとの戦争」において、アメリカがこのような行為を行ってきたのではないかという疑いが持たれています。
先日のABCニュースは、アメリカ司法省の司法次官補代理(当時)がこの「ウォーターボーディング」を実体験していたことを報じました。
2004年に[ブッシュ]政権の拷問についての法的見解の見直し作業を任された司法省高官が、物議を醸しているウォーターボーディングという尋問技法に懸念を抱き、それを実体験していた。情報筋がABCニュースに明らかにした。
司法次官補代理(当時)であったダニエル・レヴィンは種々の尋問技法を分析するためにワシントン近郊の軍事基地に出向き、[ウォーターボディング]を体験した。
この後で、レヴィンはホワイト・ハウスの職員たちに、死ぬことはないとわかってはいたが、この体験は恐ろしいものであり、明らかに溺死をシミュレートするものであると感じたと語っていた。*1
そしてこのレヴィンさんはクビになっちゃったそうです(2005年)。
この「ウォーターボーディング」についてのブッシュ大統領に対するNBCのインタビューを、以下のエントリーで日本語訳して紹介しています。ブッシュさん、シラをきっているようでもあり、開き直っているようでもあり、興味深いです。
『「永遠の嘘をついてくれ」――「美しい国」と「無法者」の華麗なデュエット』
http://d.hatena.ne.jp/toled/20070726/1185459828 (前編)
http://d.hatena.ne.jp/toled/20070727/1185459989 (後編)
インタビューは「後編」の半ばくらいにあります。けど、「前編」から読んだ方が面白いYO!
という宣伝でした。
2007-11-07
非コミュのための学食改善私案
|何年か前に、大学生の人から、学校ではいつも数人の友達と共同行動をとってるんだけど、その友人たちのことは好きではないのでストレスがたまる、という話を聞いたことを思い出しました。
大学の学食で、楽しそうに談笑するサークルの連中を見て嫌な気分になった・・・
なるほどこれは嫌ですね。正確にはこういう事態それ自体は嫌ではないけど、嫌な気分になってるだろうなと多数派に思われてるだろうなと思って嫌な気分になってるんじゃないかと勘ぐられるのではないかと勘ぐってしまうとしたら嫌だと思います。
そこで第一の提案ですが、学食にブース席を設けてはどうでしょうか? パーティションで席を区切ってしまうのです。これなら、周りから見えない、というか周りが見えないので、マターリと食事できます。ノーマルな人々も急いでいる時にはパーティション席を活用するようになるかもしれません。結果的にGDC(国内総コミュニケーション)が削減され、非コミュが生きやすい世の中が実現します。
ただ、テーブルを拭く際の手間が増えます。
そこで第二の提案ですが、携帯電話にこういう機能をつけるのです。ボタンを押すと、持ってる人の体を特殊な光線がつつみ、人から見えなくなるのです。光ってるので、ぶつかったりする心配はありませんし、覗きなどに悪用される恐れもありません。学食で席についたらスイッチオン、あとは淡々と携帯で2chをやりながら食事できます。
携帯(cell)が独房(cell)になるのです。
2007-11-01
Don't Tase Me, Bro! の人が謝罪
|少し前にYouTubeで人気動画になっていたDon't Tase Me, Bro! の人が謝罪したそうです。フロリダ大学でのジョン・ケリーの講演会での事件です。
この学生は、2004年の大統領選挙で不正があったのではないかということについて候補者だったケリーに質問しました。さらに、そのような疑惑があるにも関わらず選挙当日に敗北を認めた理由を尋ねました。そして、ブッシュがメンバーだったエール大学の「スカル・アンド・ボーンズ」という秘密結社にケリーも所属していたことを指摘しました。
で、大学警察*1によって排除され、tase(電気ショック)され、逮捕されたわけです。
その彼が、自分の行動について謝罪すること、チャリティに寄付するかボランティア活動を行うことを条件に起訴猶予処分になったそうです。*2大学もしばらく自主的に休学して、一月に復帰するとのことです。
彼は、大学全体、学長個人、大学警察の三者に対して、それぞれ個別の謝罪文を発表しています。*3この謝罪文がスゴイ。たとえば、大学全体への手紙では、彼は「心から謝罪したい」と書いています。
ジョン・ケリーの講演会では、私は一線を越えてしまいました。講演会が整然と[=平和に]とり行われるためのルールが敷かれていたのに、私はそれを守りませんでした。
人生においてと同様に、社会においては、ルールを守らないことは、重大な結果を招きます。この事件では、ルールを守らないことによって、私自身だけではなく多くの人々に重大な結果がもたらされました。これらの人々は全く過失がないにも関わらず、自分たちの学校と ことによると学位に対する世間の評判が落ちてしまったのです。
そのことについては、重ねて心からお詫びします。この大学に通う皆さん全員がご存知のように、フロリダ大学はすばらしい学校です。ここにはフロリダ州の最も優秀な若者の多くが集い、教育を受け、人として成長し、いずれは将来の職業に希望を抱き始めるのです。*4
それなんていう更生? と思ってしまいます。日本のニートや登校拒否児やひきこもりも、ひょっとしたらtaserで治療できるんじゃないでしょうか?
なお、このアンドリューという学生は、心だけでなく身も綺麗になったようで、↓のブログにある画像を見ると講演会の時とは別人のようです。
http://thelede.blogs.nytimes.com/2007/10/30/all-scores-settled-in-dont-tase-me-bro-affair/index.html?hp (画像左下の青年が件の学生)
リミックス版
> ただ、元エントリーの言わんとするところへのレスとしてはズレまくってると思います。
ごめんなさい、その通りです。
> モテについてはそのうちちゃんと書きますので、またそれを見るとよく理解できるかもしれないとも思います。
楽しみにしてます。ただ、僕らのような超スーパー・イケメンが(非)モテについて語ると、どうしてもイヤらしくなっちゃうというところはあるかもしれません。
> でもそもそもジジェクって大物なの?大物の定義って何なのかな。世界中に招待されたら大物なの?そのへんが私はよく分からんのですが・・・。
基本的には大物から大物扱いされるのが大物だと思います。「国際学会」なんかも、自由闊達な意見交換の場として捉えるよりは、そういう権力の交換ゲームだと思って参加すると楽しさ倍増なんじゃないでしょうか。
ただ、(非)モテと同じで、「気持ちの持ちよう」ということもあります。誰からも相手にされなくても、100年後に天才認定されると確信してしまうという手もあります。あるいは、人間にはわからないけど、神サマはわかってくれてるはずと思い込むというのもアリです。あるいは、、、、などと僕のような大人物が書いてしまうとやっぱりイヤらしくなっちゃうかもしれないですね。