来月2日に開幕する「FISフリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会」の組織委員会は9日、猪苗代町で今年度5回目の委員会を開いた。前売りが低調な入場券の販売目標を1000万円減額し、協賛金の見込みも約2800万円減額した。大会が約3週間後に迫る中での予算見直しで、会場の雪不足も大きな課題になっている。【太田穣】
組織委によると、昨年9月21日~今年2月6日の前売り実績は、5921枚で計2093万円。当日券を含む当初の全体目標の1万2600枚、計4000万円のほぼ半分にとどまっている。今回、販売目標を2600枚減の1万枚、計3000万円に修正し、販促活動を本格化させることにした。
さらに景気低迷を受け、協賛金の見込みも減額し、2億2455万円と設定した。県など自治体に企業などから寄せられた寄付金が大半を占めるという。
繰越金や助成金が当初より増額され、組織委事務局は「入場券の販売目標を達成できれば赤字は避けられる」としたが、これまで集まった協賛金額や代理店の保証額は明らかにしなかった。
また、会場の「雪不足」も報告された。「平年の半分程度の積雪」(事務局)といい、9日から雪の搬入も始まった。18日までに冬期閉鎖中の県道から、約5000立方メートルの雪をモーグルとエアリアル競技会場(リステルスキーファンタジア)に運び、ゲレンデを整備する。猪苗代町内の複数業者と契約し、大型ダンプ12台を使う計画で、経費は数百万円を見込んでいる。
大会は3月2~8日に3会場で、モーグルやエアリアル、スキークロスなど5競技を実施。これまで33カ国から選手、役員計604人がエントリーしている。
毎日新聞 2009年2月10日 地方版