東京のJR渋谷駅前で女性に声をかけ、「このままでは命がなくなる」などと不安をあおり、数十万円の印鑑を購入させたとして、警視庁公安部は、10日朝から渋谷にある印鑑会社などの家宅捜索を行っています。
特定商取引法違反の疑いで捜索を受けているのは、東京・渋谷区の印鑑販売会社「新世」や会社の代表宅などです。
調べによりますと、新世の20代と30代の女性販売員2人は、おととし10月から去年7月にかけて、JR渋谷駅前で50代の女性3人に声をかけ、「先祖の影響が来ている」「このままでは命がなくなる」などと不安をあおった上、数十万円の印鑑を購入させた疑いが持たれています。
「新世」を巡っては、「高額の印鑑や数珠を購入させられた」などといった被害相談が相次いでいるほか、宗教団体との関連も指摘されています。警視庁は、会社の関係者などから事情を聴くとともに、押収した資料を分析して販売の実態を調べる方針です。(10日11:33)