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広東から漂着? 鳥インフル感染の死骸、香港に続々

2009年2月10日12時6分

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 【広州=小林哲】中国広東省に接する香港の沿岸部で、鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染したアヒルなどの死骸(しがい)が1月末以降、計11羽見つかり、騒ぎになっている。香港側は広東省から流れ着いたと見ているが、広東省側は「感染の報告はない」と否定。香港の専門家などからは、「情報隠し」を懸念する声が出ている。

 香港政府によると、西部ランタオ島の海岸で1月末に見つかったアヒル2羽、ガチョウ1羽の死骸から毒性の高いH5N1型ウイルスが検出された。その後、ニワトリや野鳥の死骸からもウイルスが検出された。現在、さらに約20羽の死骸を検査中で、感染例は増える可能性がある。

 現地紙によると、現場付近でアヒルなどを飼育していないことや香港で大規模な感染が起きていないこと、海流の状況などから、香港政府は「多くが広東省から漂流してきた」との見方を強めている。専門家から「大陸からの生きた家禽(かきん)類の輸入を早めに規制すべきだ」といった意見も出始めた。

 同省政府担当者は「こちらから漂着したものではない」と断言。感染例は、中央政府への報告が法令で義務づけられており、情報隠しは「ありえない」と反論する。

 香港では、03年に猛威をふるった新型肺炎SARSで、広東省から持ち込まれたウイルスで約300人が死亡。中国政府の情報隠しが問題になったこともあり、広東省の対応に敏感になっている。

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