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help リーダーに追加 RSS 日露首脳会談を控えたロシア側からのメッセージとは?

<<   作成日時 : 2009/02/09 01:16   >>

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2月7日は北方4島の日だそうですね。恥ずかしながら?全然知りませんでした。日本人で知ってる人って、どのくらいいるもんなのかな。首相は「北方領土返還要求全国大会」で「領土問題の最終的解決に向けて進展が得られるよう、引き続き強い意志をもって交渉していく」との決意表明をしています。

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首相、北方領土「最終解決」改めて表明 返還大会で 2009.2.7 19:08
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090207/plc0902071912004-n1.htm

2月18日にはメドベージェフ大統領との首脳会談がサハリン(樺太)で開催されるとみられていますが、当然この領土問題も議論されるでしょう。首相は1月28日の施政方針演説で、領土問題の「最終的解決」に言及しているため、記事にあるように”解決”に向けた枠組み合意まで見据えているのでしょうか。

対するロシア側も領土問題について、「次世代に委ねない」「双方が受け入れ可能な解決策」「双方が極端な立場から離れる」といった方向性を打ち出しているようです。なんか、ずいぶんと積極的な姿勢が感じられますね…。どうしたんでしょうか。あまりニュースになってないのでしょうが、08年12月と09年1月には、プーチン首相の側近とされるナルイシュキン大統領府長官とミロノフ連邦院(上院)議長が相次いで来日したようです。よって、首脳会談までに外務省との事前交渉が相当行われていると思われます。でなければ12月、1月、2月と立て続けに来ないでしょうし、一気に何やら決定させる勢いのようなものを感じます。しかし、プーチン首相の訪日は今年初めに予定されていたそうです。延期なのか中止なのか分かりませんが、でも実質プーチン政権ですから、先ずはメドベージェフ大統領が来てから、という方が逆に順番としてはしっくりきそうな気がします…。
※でもどうだろう。プーチン来日で何かが決まるようだとさすがにバツ悪いから、先にプーチンが来て実質この時点で決定してしまう方が正しいのかも。


ロシアと言えば、つい先日漁船が拿捕され(のちに釈放)、そしてビザなし渡航拒否(出入国カード提出要求)による人的支援交流の中断がされたばかりです。

拿捕は北方四島などでも行われていますし、漁師さんも結構危険を冒して漁をしているらしいですし、ビザなし渡航は92〜07年度に延べ約1.5万人(日露両国)が往来してたものを、この時期を狙ったかどうかは分かりませんが、出入国カードを要求した。

首脳会談が行われるという段階になってこのトラブルは、当然交渉材料として扱われるのでしょう。

『拿捕されない、ビザなし云々の要らない関係を構築しようじゃありませんか…』

こういったロシア側のメッセージが隠されているのではないでしょうか。


現在のロシアと言えば、通貨ルーブルや資源価格の暴落により、一時のBRICsの一角を担ったとは思えないほどの状態です(そう言ってしまうと、どこの国もボロボロでしょうが)。それに油田・ガス田やパイプラインを巡って各国との摩擦も耐えませんし、グルジアを巡っては戦争にまで発展しており、多くの厄介な問題を抱えています。たしか極東でも日本や英国などとの資源開発でトラブルが起きたりしたと記憶しています。


記事によれば、ロシア側は極東・東シベリアの開発に日本との関係構築を図る姿勢をみせているそうです。記事も伝えていますが、やはり経済危機に直面しており、日本の経済支援を阻む障害となっている領土問題の解決を急ぎたいはずだという読みがあると推測されます。

日本敗戦後、日本周辺諸国(東南アジア・インドなど)は即座に独立を果たし、そして近くて遠い隣国は急速な経済発展を遂げました(朝鮮戦争がなければもっと早かったと思うけど)。これについて、「日本がいなかったアフリカは独立が遅れた」とか、「日本の隣国だったら東南アジアも、もっと発展できた」などという評価の声が聞こえてくるように、『隣国であってもその恩恵にあずかれない』ロシアとしては、関係を改善したいことは想像に難くありません。


現在発生している状況は未曽有の経済危機となりかねないため、過去の経緯を気にしたり、従来の戦略の延長線上で考えるのではなく、大きく舵を切ってくることは容易に想像されます。

日本としても、北方四島の解決は、水産資源の確保(排他的EEZ)に留まらず、海底資源(現政権は大陸棚拡張申請もしていますから)など、多くの利益をもたらします。しかし懸念すべき点も多々あります。

・陸軍増強など費用がかかる
・日露の接近を米国がどう考えるか(日米安保への影響)
・日中間の関係への影響

首相としてもロシアを「アジア太平洋地域における重要なパートナー」と位置付けているため、何らかの成果が期待できるかもしれません。しかし4島一括返還が前提な筈なので、これが達成できなければ大した成果にはならない気がしますが…。

麻生首相はどうやら外相時代に国後、歯舞、色丹の「3島返還論」、更には面積による等分を考えた択捉島の25%と残り3島による「2等分論」に言及したそうです。但し公式見解ではないようですが。桜井よしこさんは『何が何でも4島一括だ。一歩も引いてはならない!』と言っているので、このような麻生発言には苦言を呈するでしょうね。
←なんにせよ、ここは交渉の手腕が試されるところ。

2島返還論と言えば思い出される鈴木宗男氏。旧外務省の佐藤優氏とも仲が良かったようで。。。佐藤優氏はロシア通らしいですが。まあ、このへんはおいおい。


そして更に気になること。それは首脳会談の開催場所です。なんでサハリンなのか。日本としては戦後、サハリンを放棄していますが、ロシアに帰属するとは認めてこなかったようです(学校で教えられたかすかな記憶では帰属地未定、みたいな表現だったかな…)が、そんなサハリンで開催する意味は?放棄したサハリンは日本が最初に見つけているので、もしや領土交渉にこれも関係していたり…。ロシア側のメッセージなのではないでしょうか

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ロシア大使に河野前外務審議官=今月中旬に閣議決定
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200902/2009020500365
 政府は5日までに、河野雅治前外務審議官(外務省官房付)をロシア大使に充てる人事を内定した。斎藤泰雄ロシア大使はフランス大使に転出する。今月中旬に閣議決定する見通し。 
 【ロシア大使】
 河野 雅治氏(こうの・まさはる)東大法卒。73年外務省に入り、アフリカ審議官、総合外交政策局長を経て07年1月から09年1月まで外務審議官(経済担当)。60歳。広島県出身。

※記事にはないが、アジア局南東アジア第一課長や内閣官房長官秘書官、在ロンドン総領事、在米大使館公使、ハイリゲンダム・サミット(ドイツ)でもシェルパを務めたそうです。

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そして、なんとこの時期に、ロシア大使も変わるようです。この方がどのような人かは分かりませんけども、ウワサでは「エース級」らしいです。。。本当だとしたら、対露外交は非常に重要な時期にあるのかもしれません。


・・・続く、かも。(だって、米の対露戦略とか・・・)


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