エロ判事、バス隣19歳のパンツに手…

　宮崎県警都城署は８日、福岡発宮崎行きの高速バス車内で眠っていた女性の下半身を触ったとして、準強制わいせつの現行犯で、福岡高裁宮崎支部判事、一木泰造容疑者（５２）を逮捕した。調べでは、隣席にいた宮崎県内の女子短大生（１９）の下半身を触り、わいせつな行為をした疑い。短大生は都城市内のバス停で降りる際、警察に通報した。

　調べでは、一木容疑者は８日午後９時ごろ、高速バスの窓際の席から、通路側の隣席で寝ていた短大生のショートパンツの中に手を入れ、下半身を触っていた疑い。バスは熊本県と宮崎県境の宮崎自動車道を走行中だった。短大生はすぐに触られていることに気づいたが「怖くて抵抗できなかった」という。仕方なく携帯電話のメールで友人に被害を訴えていた。

　同日午後９時４０分ごろ、バスが都城市高城町の都城北バス停に到着すると、短大生は同容疑者に「今から警察に言うので一緒に降りてください」と告げた。同容疑者が車内にとどまる様子を見せると、運転手に被害を届けた上で携帯電話で「知らない男に体を触られました」と１１０番した。バスはそのまま警察の到着を待ち、約２０分後に駆けつけた同署員が、車内に座っていた同容疑者を取り押さえた。同容疑者は「下半身は触っていない」と容疑を否認している。同署では、同容疑者がベルトを外すか、ジッパーを下ろすなどの方法でショートパンツの中に手を入れ、わいせつな行為をしていたとみている。

　事件当時、全席指定のバスは乗客約３０人でほぼ満席だった。休暇中だった同容疑者は、福岡県内の自宅から単身赴任先の宮崎市に戻る途中だった。

　同容疑者は８６年に司法試験合格。岡山、福岡の地家裁判事などを経て０７年から現職。福岡地裁では００年に小学生への強制わいせつ行為で起訴された元教諭や、０１年に拘置中の女性の体を触ったとして特別公務員暴行陵虐の罪を問われた元警察官に、それぞれ「教育者の自覚をみじんも感じさせない」「職業倫理を逸脱した犯行で悪質だ」と述べ有罪判決を言い渡している。

　福岡高裁の平田豊事務局長は「裁判官逮捕の情報に接して驚いている。早急に事実関係の確認に努めたい」とコメント。

　裁判官の不祥事としては昨年５月、宇都宮地裁判事が裁判所の女性職員に繰り返しメールを送り、付きまとったとしてストーカー規制法違反容疑で逮捕され、有罪判決が確定し罷免されている。

　［2009年2月10日8時20分　紙面から］