U−17、20、23の各年代でブラジル代表に選ばれたエリートFW。名古屋に移籍したダビに代わるエースストライカーとして期待されている。
「子供のころから、日本でプレーしたいと思っていた。なぜだか自分でもよくわからないんだけど」という。
それをはっきりと意識したのは、2004年に静岡で行われたSBS国際ユース大会にブラジル代表として参加した時だった。「街がきれいで気に入り、また行きたいと思った。だから、札幌からオファーが来た時、すぐ『行きます』って返事をした」
あこがれの選手、ロナウド(元ブラジル代表、日韓W杯得点王)と同様、爆発的なスピードが武器。石崎監督が好む「素早い攻守の切り替えからの速攻」という攻撃と、相性が良さそうだ。
もっとも本人は「得意な得点パターン? すねでもかかとでも入ればいい。ゴールはゴール」と、点取り屋らしく形にこだわらないのも頼もしい。三上強化部長は「スピードをチームのために生かそうとする姿勢を見て契約した」と、献身的な姿勢も評価している。
奥さんのエドゥアルダさんは現在妊娠中で、8月に第1子が生まれる予定。「男の子がいいな。僕よりうまいサッカー選手にしたいね」。父親になるのが楽しみでしょうがない、という表情を浮かべた。
<略歴>
本名チアゴ・キリノ・ダ・シルバ。181センチ、79キロ。ブラジル出身。12歳でアトレチコ・ミネイロの下部組織に入団、15歳でプロ契約を結び、21歳でスウェーデンのユールゴーデンズに移籍した。
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J1復帰に挑む今季の札幌は新たに7人の選手を獲得した。即戦力として期待される外国人、経験豊富なベテラン、将来性豊かな若手と顔ぶれもさまざま。彼らのプレースタイルや横顔を紹介する。