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【群馬】

降灰被害で農家支援 浅間山小規模噴火で知事方針 

2009年2月10日

 大沢正明知事は九日の定例会見で、浅間山の二日の小規模噴火で降灰被害を受けた富岡市や下仁田町の生産農家に対し、「被害復旧に向けた技術指導に力を入れたい」と述べた。

 降灰被害が集中したブロッコリーやホウレンソウ、ネギなど露地野菜の栽培農家について、大沢知事は「(補助金など)経済的な支援は制度上不可能」と指摘。その上で、地区の農業指導センターを通じ、被害作物を選別する作業などの技術を指導し、出荷量の減少を最小限にとどめたい考えを示した。

 二日の噴火で降った火山灰を県衛生環境研究所が成分検査した結果、毒性のある重金属の濃度は一般の土壌と同程度で、人体への影響がないことが判明した。県農政部は「降灰によって、作物の出荷が困難になった農地については、コマツナなど代替の野菜の栽培などを指導していきたい」としている。 (中根政人)

再び小規模噴火 降灰微量 目立った被害なし

 二日未明に噴火した浅間山で九日午前、ごく小規模な噴火があったが、県によると、県内で目立った被害は確認されていない。地元の嬬恋村や長野原町でも道路の通行規制はせず、学校も通常通り授業を行った。

 噴煙は山頂の火口から約四百メートルの高さまで上がり、東の方角に流れた。両町村では、わずかだが降灰が確認された。

 嬬恋村の警戒本部は同日、職員を派遣し、山頂から約一・五キロ付近で雪上にうっすらと積もった火山灰を確認した。村内の有料道路「鬼押ハイウェー」でも、車や職員の衣服にごく微量の火山灰が付着した。長野原町によると、浅間山のふもとの浅間牧場や浅間大滝で、ごく微量だが、火山灰が車に付着しているのが確認された。 (神野光伸)

 

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