長野

　気象庁は９日午前７時４６分ごろから同１０時にかけ、浅間山でごく小規模の噴火が発生したと発表した。濃い灰色の噴煙が火口縁から約４００メートルに上がり東方向に流れた。噴火は同１１時半ごろから断続的に続き、午後５時８分ごろには噴煙が１０００メートルに達する小規模噴火が発生、噴煙は東北に流れた。

　群馬県側の東側山腹が降灰で黒っぽく変色し、夕方までに軽井沢町の「鬼押ハイウェー」料金所や群馬県嬬恋（つまごい）村の六里ケ原休憩所、長野原町の浅間牧場で、ごく微量の降灰が確認された。

　８日の火山性地震は５０回、火山性微動１２回。９日は午後６時半までに地震が１０９回、微動を４０回観測。山体の膨張を示す傾斜計では顕著な変化は見られないが、山頂火口では熱活動が活発。気象庁では、中程度の噴火が起こる可能性もあるとして、警戒を呼び掛けている。【藤澤正和】