東京地裁で9日に開かれた傷害事件の裁判で、被害者参加制度の適用を受けて証言した女性が、被告の男から暴言を浴びせられて泣き出し、裁判が一時休廷する騒ぎとなりました。
この裁判は、無職の43歳の男が去年11月、東京・世田谷区の路上で占いをしていた30代の女性の顔を殴るなどして傷害の罪に問われているものです。
9日の初公判で証人として出廷した被害者の女性が「占いは趣味でやっていた」などと証言すると、被告の男がいきなり、「だったら無償でやれ」「何年刑務所にぶちこまれても、またやってやる」などと叫び出しました。
男は退廷させられましたが、女性が泣き出し、裁判はおよそ20分間休廷しました。
被害者参加制度をめぐっては、被害者が法廷で二次的な精神的苦痛を受ける懸念が指摘されていました。(10日00:55)