学費を滞納している全日制と定時制の私立高校生は昨年末時点で全体の2.7%と、その9カ月前の3倍に上ることが日本私立中学高等学校連合会の調査で分かった。
連合会が塩谷文科相の意向を受けて今年1月に調べたものを、文科省が10日に公表した。回答したのは全私立高の9割以上にあたる1218校で、約91万4千人の生徒のうち、2万4490人が滞納していた。同時に昨年3月末時点の状況も尋ねたところ、全体の生徒数はほぼ同じで、滞納者は7827人と0.9%だった。
地域別で滞納が多かったのは九州の5.7%で、昨年3月の4倍近かった。次が北海道・東北の4.5%、中国・四国の3.3%。東京地域は最低の1.3%だったが、昨年3月の3.3倍だった。
塩谷文科相は「一般的に3月末に支払う傾向があるが、(不況で)それ以上に増えると思うので相当数の滞納者が出るのでは。生徒たちは支援制度もあるので相談してほしい」と話す。同省は追跡調査も検討している。(上野創)