北上、花巻厚生両県立病院を統合する県立中部病院が4月に北上市内に開院するのを前に、住民への説明会が9日、北上市生涯学習センターで開かれた。約140人が参加。県立北上病院の北村道彦統括副院長は「中部病院では主に重症の人が対象になり、軽い人は地域のかかりつけ医に診てもらうことになる」と病院の基本的な運営方針を説明した。
病床数は434床で北上260床と花巻厚生257床の合算より減少することになるが、北村副院長は「北上、花巻両病院のベッド利用率は7~8割程度で余裕がある。介護福祉施設などを含めた地域全体のベッドという考え方で進めていきたい」と利用者の理解を求めた。
北上市村崎野に建設される中部病院は、地上6階地下1階で延べ床面積は約3万2000平方メートル。30診療科(予定)で、県内3カ所目の緩和ケア病棟や、がんの早期発見に有効なPET(陽電子放出断層撮影装置)を整備する。【岸本桂司】
毎日新聞 2009年2月10日 地方版