色の見え方にはどんな法則性があるのでしょうか。

 パソコンのモニターやテレビ画面、カラーグラフィックなどで色々な色に出会います。私たちの眼の網膜には、赤(R)・緑(G)・青(B)の色光に感じる細胞があり、それぞれの光の信号が視神経を通して脳に送られて、脳が判断して色を感じます。
物体に色が付いて見えるのは、物体から反射した光や、発光体からの光が眼に入って色々な色を感じ取っています。
色光の組み合わせで色が決まる基本原理を理解しやすいようにしてみました。画像処理ソフトを使って画像や写真の色を変えたり、カラープリンターでの色調整をする時にも、知識として役立つかと思います。

発光色による加色法
絵の具の3原色による減色法
赤・緑・青の、光の3原色を混合すると、加色法によりシアン・マジェンタ・黄色が生じ、すべて混ぜると白になります。 絵の具やインクを混ぜ合わせると、光の吸収が原因で色合いが決まります。すべての光が吸収されると黒色になります。

色光の加色法(テレビやパソコン画面等の色表示)
赤・緑・青の強さをそれぞれ16進法で表すと、00〜FF(10進法で255)の2桁の数値になります。6桁の数値を2桁ずつに分けると、それぞれ赤・緑・青の色光の強さを表します。
色光を混合するとき、上の表のようにそれぞれの色を表す2桁ずつの数値に着目すると、00FF=FFとなっていて、各色ごとに加法が成り立っています。

絵の具・カラープリンターの色インクのC・M・Yを混ぜて色々な色が表現される時、上の表で見る通り、次のようになります。

を作る:を混ぜる(Rの補色以外の2色)
を作る:を混ぜる(Gの補色以外の2色)
を作る:を混ぜる(Bの補色以外の2色)
の3色を混ぜるとBLAC(黒)になります。



加色法による色の決まり方と減色法との関係

発光色の組み合わせ 色光を混色したときの見え方(加色法 加色法から見た減色法との関係

(FF0000)+(00FF00)=ellow(FFFF00)

赤と緑の色光を混ぜると黄色になります。
は、減色法での光を吸収したのと同じ原理です。

を吸収する絵の具は黄色です。

白色光(R+G+B)-B=R+G=Yellow
青の補色は黄色です。

(FF0000)+(0000FF)=agenta(FF00FF)

赤と青の色光を混ぜるとマジェンタになります。
は、減色法での光を吸収したのと同じ原理です。

を吸収する絵の具はマジェンタです。

白色光(R+G+B)-G=R+B=Magenta
緑の補色はマジェンタです。

(00FF00)+(0000FF)=yan(00FFFF)

緑と青の色光を混ぜるとシアンになります
は、減色法での光を吸収したのと同じ原理です。

を吸収する絵の具はシアンです。

白色光(R+G+B)-R=G+B=Cyan
赤の補色はシアンです。


絵の具やインクの色の決まる基本事項  上に示した表をながら、この下の表で考えると、理解できます。
Y 黄色 絵の具や物体に白色光を当てると、青色光を吸収して、の光が反射されて黄色に見えます。
マジェンタ 絵の具や物体に白色光を当てると、緑色光を吸収して、の光が反射されてマジェンタに見えます。
シアン 絵の具や物体に白色光を当てると、赤色光を吸収して、の光が反射されてシアンに見えます。


2色の絵の具やインクを混ぜた時の発色の仕組み(減色法

絵の具の色
混ぜたときの発色のしかた(減色法)

M+Yの混合は、緑と青が吸収されて赤く見えます。
白色光(赤・緑・青)-青=赤

C+Yの混合は、赤と青が吸収されて緑に見えます。
白色光(赤・緑・青)-青=緑

C+Mの混合は、赤と緑が吸収されて青く見えます。
白色光(赤・緑・青)-緑=青

 絵の具やインクは、色光の吸収(減色)によって残った色光が反射されて、眼に感じる色が決まります

はお互いに補色の関係にあります。
加色法の色
R (FF0000)
G (00FF00)
B (0000FF)
減色法の色
C (00FFFF)
M (FF00FF)
Y (FFFF00)

2つの色光を混ぜ合わせると白色光になるものを補色といいます。
上の表をまとめると、の補色はと対応させると、覚えやすいと思います。
上側と下側の色はお互いに補色の関係にあります。両方の色光を足すと 白 (FFFFFF) になります。

例:カラーフィルムのネガの色と、出来上がったポジの写真の色とは、補色の関係にあります。


色相調整はどんな働きをするのでしょうか

私が現在使っている画像調整ソフト フォトショップ(Photoshop5.5)には、色相を調整する機能があります。 それがどんな働きをしているかを理解するために、下表のように、色の変わりかたを調べました。

この上の図は色相調整の時のスケールを示しますが、ー180〜180の数値は、分かりやすくするために私が付けたもので、実際には付いていません。この下に示す図と対比して考えてください。



上の図は基本色が( 0度)の場合の、色の変化と、回転角度を図の中に示しています。

他の色については、基本となる色を0°として、反時計回りを正として0°〜+180°まで回転させると考えます。 従って時計回りは負で表し、0°〜ー180°まで回転させると考えた時の数値です。

色相の変化を同じ方向に見ていくと、の順になると記憶するとよいでしょう。


色相を調整した時の色の変化の表です。

 画像調整ソフト フォトショップ(Photoshop)を例にして、色相を調瀬する機能がどんな働きをしているかを理解するために、下表のような単色を色相調整したときの様子をまとめてみました。最初に選んだ色は、0°のところにあります。

基本の色
ー180°
ー120°
ー60°
0°
+60°
+120°
+180°

 上の表では60度刻みの色の変わり方ですが、色相調整によって色が変えられます。ただ、単色の場合は上の表のように簡単ですが、画像の色を調整する場合などは、多くの色が含まれているため、ねらう色に調整出来るかは簡単ではないようです。


RGB Color