2009年2月9日 19時4分更新
アフリカ・ソマリア沖の海賊対策に、広島県呉市の海上自衛隊呉基地を母港とする護衛艦が派遣されることについて、9日、地元の平和団体などが呉地方総監部を訪れて派遣の撤回を申し入れました。
申し入れを行ったのは、呉市の平和団体や労働組合など7つのグループです。
グループの代表者らが9日、呉地方総監部を訪れて麻生総理大臣や浜田防衛大臣などにあてた申し入れ書を担当者に手渡しました。
申し入れ書では、ソマリア沖に護衛艦を派遣することは憲法や自衛隊法を逸脱するとしたうえで、派遣を直ちに撤回した上で、資金面での協力など別の海賊対策を選択するよう求めています。
ソマリア沖の海賊対策をめぐって、防衛省は、実施計画や部隊の行動基準について検討を進めているほか、派遣に備えて海上自衛隊の呉基地を母港とする「さざなみ」と「さみだれ」の護衛艦2隻を選定し、早ければ3月にも出港できるよう準備を本格化させています。申し入れを行った上田博則さんは「今回の派遣が許されれば、今後、どこへでも自衛隊が派遣されることになる」と話していました。