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魔法マスター リリカルアジア!! 見よ! 東方は赤く燃えている!!!! 前編


これは少し昔の話、かつて最強の武人に出会った少女の物語。

火災に巻き込まれた力なき少女、彼女の名はスバル・ナカジマ。
そして空港火災でスバルに襲い掛かる銅像、もはや死を覚悟したスバルだがそこに聞こえたのはかの人の声。

「石破天驚拳!!」

砕かれる銅像、そしてスバルの前に現われた功夫着の老人。
武人然とした彼の強き意思に満ちた優しい目でスバルを見つめて優しく問いかけた。

「ケガは無いか?」
「は、はい……あなたは一体?」
「ワシか? ワシは東方不敗マシターアジアじゃ!!」




あの日会った人は強くてカッコ良くて……私はあの日思った、“私もこの人みたいになりたい”って。




数年後、Bランク試験にて。

眼前の無数のターゲットを相手にスバルとティアナは少々苦戦を強いられる。
そんな時スバルの目に赤々と炎が浮かぶ。

「それじゃあ、ティア! あれ行くから!!」
「えっ!? マジでやるの…」 
「マジ!!」

そう叫ぶとスバルは超高速で回転し始める、それはまるで巨大な独楽の如く。

「超級覇王電影弾!!!!!!」

技名の雄叫びと共にスバルはターゲットに向かって突進を敢行、次々と無数のターゲットを破壊。
そして最後に空中で決めのポーズを取る。

「爆発!!!」

その言葉と共に残ったターゲットも全てが破壊された。
こうしてスバルとティアナの二人は史上最速でBランク試験に合格した。


「いや~凄いね…ははは…」
「はい! ありがとうございます!!」

スバル達の様子を見ていたなのはは顔引きつらせて二人の(主にスバルの)活躍に乾いた笑いを溢す。
そんな所に突如として老人の笑い声が響き渡る。

「か~かっかっかっか~!! 甘い! 甘いぞスバルウウウ!!!」
「なっ!? この声は!」

唐突にフードとマントを羽織った男が現われ、スバルに指差しながら吼えた。

「流派!」
「東方不敗は!」

何故かその言葉に即座に応えるスバル、傍にいたティアナとなのはは黙ってこの光景を眺めるしかなかった。
そしてスバルと男の奇行は続く。

二人は繰り出した無数の拳を空中でぶつけ合いながら吼え合う。

「王者の風よ!」
「全身!」
「系列!」
「「天破侠乱!!」」

そして最後に拳を突き付けあいながら同時に咆哮を放った。

「「見よ!! 東方は赤く燃えているううううううう!!!!!!!」」


ティアナとなのは、ただただ唖然である…というかどうやって突っ込めと言うのか?
こんな状況で突っ込める者など世界広しと言えどそうはいない。
そしてようやく男はフードとマントを剥ぎ取った。

「少しは成長しておるようだなスバルよ!!」
「師匠もお変わりなく!」

こうして奇妙な師弟が機動六課の列に加わる事となった。


続く!!


(後編はこちら