思えば、昨年の世相を表した「変」の字は自らに当てた漢字だったか、日本漢字能力検定協会。
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親が職を失ったブラジル人らの子弟、日本の学校で懸命に学ぶも漢字の壁は厚い。介護の現場のインドネシアの人たちにも立ちはだかる。漢検が厚い利益を生み出すならば、専門教師養成の研修、教材づくりに回せないか。こんな発想って「変」?
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昨日の敵は今日の友。少しも「変」ではない戦略外交の常。米欧和解と協調うたうミュンヘン安保政策会議。水差すわけじゃないが、へそ曲がりは思う、71年前、英仏独伊「ミュンヘン会談」も平和をうたい、翌年世界大戦が始まった……。それにしてもここでも影薄き日本よ。
毎日新聞 2009年2月9日 12時34分