子どもだけの食事や、一人で食べる「孤食」は、食事のマナーが身につかないし、好きなものを好きなだけ食べてしまいがち。栄養バランスもとりにくくなります。
一方、家族そろっての食事は、マナーや栄養バランスの問題を解消できるだけでなく、食欲が増し、協調性やコミュニケーション能力も育ちます。家族で色々な話をしながら食べた経験も、子どもにとって将来の家庭のイメージ作りにもつながるでしょう。
家族が同じ食卓を囲んでいても、それぞれが食べたいものを食べる「個食」も問題です。
個食は、食べたことがないものや苦手なものを食べる機会が減るうえ、好きなものだけを食べるので栄養バランスが悪くなります。
また、3世代が一緒に夕食で肉料理を食べる時、高齢者には薄切りの肉を用意することがありますね。
子どもが「どうしておばあちゃんだけ薄切りなの?」と質問し、「入れ歯だから、厚いのはかみ切れないのよ」と説明すれば、子どもは、自分はかめる肉が高齢者にはかめないことに気づきます。
この気づきをきっかけに、高齢になると体全体の機能が低下することに思いをはせることができ、電車内で席を譲るなど、高齢者や自分より弱い人への思いやりやいたわりの気持ちが芽生えることでしょう。これも同じ食材を家族で食べることでこそできることです。
(日本子ども家庭総合研究所)
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