病院照会情報を現場間で共有 仙台市消防局

 仙台市は2009年度、救急隊員向けの「病院照会サポートシステム」を整備する。救急現場で患者を受け入れてくれる医療機関を効率的に探し出し、搬送のスピードアップを図る。

 救急車に小型パソコンを配備し、患者搬送の際、「医療機関名」「照会時間」「収容の可否」などを入力してデータベースに蓄積、情報を即時に共有する。

 患者の収容先を探す隊員がパソコンのモニターを見て、直前に収容を断ったり、受け入れたりした医療機関を対象から外していけば、無駄な照会を避けることができる。

 09年度当初予算案に事業費約1900万円を計上した。市消防局のすべての救急車22台にパソコンを配備。ソフトウエア開発や試験運用などを経て、09年度中に正式運用を始める。

 08年5月上旬から、実験的に指令課の職員を2人増やし、隊員から集めた医療機関の受け入れ状況を手書きで記入。救急隊に情報を提供している。情報を基に搬送先を探すと約8割強が1、2回の照会で決まり、効果が出ているという。

 市消防局は「実験内容を分析して、より効果が出るシステムを構築したい」と話している。

 07年の消防庁の調査によると、重症以上の傷病者を搬送したケースのうち、4回以上受け入れ先を探したのは全国平均で約3.9%。一方、仙台市は約8.6%と全国平均を上回っている。
2009年02月08日日曜日

宮城

政治・行政



河北新報携帯サイト

QRコード

東北のニュースが携帯でも読める。楽天・東北のスポーツ情報も満載。

≫詳しくはこちら

http://jyoho.kahoku.co.jp/mb/