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【国際】

ミャンマーの「ロヒンギャ」軍事政権から迫害

2009年2月4日 朝刊

 【バンコク=古田秀陽】少数民族ロヒンギャは、ミャンマー西部ラカイン州に住むイスラム教徒。軍事政権から迫害され、タイやマレーシアへの密入国が増加傾向にあるとされる。

 仏教徒が多数派のミャンマーでは、軍政がロヒンギャをバングラデシュからの不法移民とみなし、百三十五の自国の少数民族の中に含めておらず、ほとんどが国籍も与えられていない。ラカイン州には約八十万人が居住しているとみられる。

 人権団体などによると、軍政はロヒンギャの移動の自由を厳しく制限。強制労働なども課せられ迫害を受けている。一九七八年と九一年には国軍が不法移民を取り締まる軍事作戦を展開。数十万人が隣国バングラデシュに避難した。

 タイ南部ではイスラム教徒が多数派を占め、二〇〇四年以降、分離独立を求める武装勢力のテロが頻発し三千人以上が死亡。タイ国内にはロヒンギャの不法移民が同勢力の手先になっているとの根強い批判がある。

 

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