(2008/1/6)
去年の12月26日の相談者が御夫婦で再相談に見えられました。
年末に仮契約(書類は本契約)の白紙解約の申し出をしたところ、同意を得られたが、未だに契約金は返却してもらえない。
反対に設計料60万円を要求された。支払わねばならないのか?どうすればよいかとの相談。
当NPO法人が請負契約書に記載されていなければならない項目を説明し参考資料として渡しておいた資料を業者に見せたところ、「そのようなことは知らなかった。これから調べてみる」と言われたとのこと。
図面を見せてもらったところ、このとおり建てれば欠陥住宅となるお粗末な図面。図面といえる代物ではなかった。
幾ら払うかは別にして、払うのであれば「正しい設計図、支払額に相応しい設計図」を描いてもらいなさいとアドバイス。
契約金返金、設計料に対し双方で話が付かなければ訴訟しかないのではと話しておきました。
(2008/1/13)
「手直し工事に来てくれなくてこまっている。どうすればよいか」との相談あり。
書面で手直し要求の仕方を説明しておきました。
業者には業者の言い分があるのかもしれませんが、お互い気まずくなってしまいます。
これも、手直し完了前に工事費を払ってしまった結果の悪癖です。
請負契約の場合、法律では、検査に合格し引渡しを受けるまでは工事費を一円も支払わなくてよいことになっている。
にもかかわらず、ユーザーの無知に付け込み、法を無視し、ユーザーを欺き、契約金、着手金、上棟金、中間金などの名目を付け、搾取する業者の悪意が感じられる、姑息な手法に引っかかった結果でしょう。
一生一度の大事業を行うにもかかわらず、最低限の法律をも勉強しないユーザーにも責任の一旦はあるでしょう。
業者も法を守り、建て主も少しは法を勉強しておれば、このようなトラブルは防げていました。残念です。
(2008/1/15)
「使ってもらいたい資材を使ってくれない。なぜか」との相談あり。
Q.注文建築ということで業者と打ち合わせを重ねてきたが、建て主が使ってもらいたい内装材、設備を伝えると、「当社はその資材は使わない」と断られた。なぜでしょう。
A.その業者、注文建築とは名ばかりで、企画住宅の業者ですね。
Q.なぜ使わないのでしょうか。
A.仕入先を知らないか、利益が減るから使いたくないかのいずれかでしょう。
建て主が金は出すので純金の浴槽を入れてくれと言えば入れてるのが注文建築です。といえば笑っていました。
Q.どうすればよいでしょうか。
A.このような家が欲しいとのポリシーがあるのなら、エセ注文住宅業者でない、本当の注文住宅ができる業者へ行かれてはと、話しておきました。
(2008/1/17)
1月6日に相談にいらした方が、再相談に。
弁護士会館に相談に行ってきたが、ここ(NPO法人いい家ネット)で言われたことと同じ話をされた。
「当然、返金されねばならない金員。返金してくれなければ最後は訴訟(裁判)しかないのでは」とのこと。
先に内容証明で返金督促をと言われたが、どのように書いてよいのかわからないので相談に乗ってと来訪。
文面作成の相談にのりましたが、「業者が返金してこないということは、すでに使い込んでしまって手元に金がないのかも」と言うと、「弁護士にも同じ事を言われたとのこと」
このトラブルも法律を守り、先銭を払わずにおれば防げました。
これをご覧のユーザーの皆様も、請負契約の場合、名目のいかんにかかわらず、引渡しを受けるそのときまで一円の金も払わないように、これ法律です。
法を犯してまで先銭要求する業者は????
後で後悔するも、泣くも、あなた次第。自己責任。法律は建て主を劣悪業者から守ってくれるように作られていること、肝に銘じておいてください。
(2008/1/21)
前回セミナーで聞いた法律違反、だまし目的の見積書、契約と同じようなので見てくれと、持参されました。
明らかに法を犯した見積書、契約書であった。契約書はトラブル生じて裁判になっても業者が勝てるように作られていた。
Q.現在工事中、どのようにすでばよいでしょうか。
A.信頼できる建築士に依頼し、工事監理をしてもらいなさい
Q.費用はいかほどに
A.大きな金額にはならないでしょう。信頼する建築士と相談してください
Q.なぜ、業者はこのような見積書、契約書を作ったのですか
A.法律を知らないか、欺いてでも仕事が欲しかったか、ごまかし工事をしてでも利益が欲しかったかのいずれかでしょう。
法律を知らないのであれば低級、劣悪業者、知ってやっているのであれば極悪業者ですね。
Q.どこの建設業者も全てこのようなものなのですか。
A.多いのは確かですね。でも法を守りきちんと建て主の身になって真摯に行っている業者もあるでしょう。
それよりか、なぜこの業者と契約したのですか。なぜこの業者を選んだのですか。
・・・・・相談者よりの答えなし。一時間ほど、いろんな話をして帰られました。
心当たりのある業者の皆さん、法律は守りましょう。建て主に法律の説明をしてください。
(2008/1/25)
1/17の相談者の方が再訪
「内容証明を出しても知らぬ顔、何の連絡もない。裁判にしようかとも考えている。どうしたものか」と相談。
「.業者に返す意志がないのなら裁判する以外に道はないのでは。業者が使い込んでいて無一文であれば、裁判に勝っても金は取り戻せない場合もありますが。裁判するしかないでしょう」と説明。
「業者も返さなければならない金員であること分っているのに返さないのは、使い込んで金がないのが本当のところでは」と話すと
相談者の方も同意見でした。裁判、始まれば傍聴して報告したいと思います。
(2008/1/25)
建設業者が相談に 【このような悪質ユーザー(なんと徳島県の役職公務員)もいる】
事の起こりは、この県公務員が、家を建ててもらうから土地の価格交渉をしてくれとこの建設業者のところに来たことから。
売値3250万円を3000万円まで値切ってくれたら買う、家も建ててもらうので交渉に行ってくれとの依頼。
建設業者にとっては上客なので一生懸命値引き交渉。ユーザーが買わねば建設業者が責任を持って買い取るとの条件まで出して2700万円まで値下げに成功。県公務員これを購入。
さらに、隣家への住宅説明、測量、プランニング作成7回、構造用詳細見積書作成5回を行う。
この県公務員、○○建設にも声を掛けて、そこから出た図面と見積書を持参、御社ならこの家を幾らでできるか見積ってくれといわれ、見積りした結果、その業者より150万円安くできる見積書を提出。
その後、この県公務員より何の連絡もなくなり、気付けば○○建設で建てている。
このようなエゲツない人間、何か対応策はないものかと相談。
聞けば、この県公務員、この相談者の取引先数社に行き、相談者の会社に建ててもらうので、このような図面描いてくれ、見積りしてくれといって作らせ、迷惑をかけている。
中には、車まで手配してこの県公務員と家族郎党を引き連れての見学に連れて行かされ、大金を使わされた関係業者もあるという。
このような迷惑をかけても知らぬ顔とのこと。
アドバイスはしておきましたが、世の中広い。このようなエゲツない人間もいるのです。
皆に頭を下げられてきた県公務員は、このように根性が捻じ曲がってしまうのでしょうか。(全ての公務員がこうなると言うものではありません)
・公務員にひどい目に合わされた経験のある業者の皆様、連絡ください。トラブル内容、アンケート調査したくなりました。
当NPO法人の活動趣旨とは異なるのですが、悪質クレーマーより建設業者が身を守る方法も勉強しておきます。
・建設業者も法律を守るいい業者になり、建て主も常識をわきまえたいい建て主になりましょう。
そうすることにより、トラブルはなくなるのでは。