＜豪州山火事＞死者８４人、７００棟が焼失　過去最悪の被害

　【ジャカルタ支局】オーストラリア南東部ビクトリア州の大規模な山火事で、ＡＰ通信は８日、死者が８４人に上ったと報じた。７５人が犠牲になった１９８３年の「灰の水曜日」と呼ばれる山火事の死者数を上回り、同国では過去最悪の被害となった。

　火災は州都メルボルン北方の町などに拡大。これまでに少なくとも７００棟が焼失し、被害面積は沖縄県とほぼ同じ約２２００平方キロに達した。死者の中には、逃げる途中で車ごと炎にのみ込まれた住民もいるという。政府は消火活動のため陸軍に出動を指示。ラッド首相は、被災者への見舞金など１０００万豪ドル（約６億円）の緊急支援策を発表した。

　現在真夏の豪州は、南部で連日４０度以上の記録的な熱波が続き、山林・原野火災が頻発。干ばつの影響で大地も乾燥しており、強風も重なって火勢を強めたとみられる。

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