改革その一
世の中は百年に一度の不況とか。あっちこっちで合併話が進んでいます。将棋界のみは反対に一旗あげましょうという人達がいて勇ましいです。頑張ってちょ。
日本将棋連盟は改革を急ピッチで進める必要があります。落ち着け、落ち着け。会長は大変だなぁ。
伝統文化の将棋はサービス業の極みとも言えます。プロの集団が主である社団法人から発する情報量は全く変わっておりません。むしろサービス向上している。であれば受け取るべき収入も減ずることはないのです。得るべきものが手に入っていないだけの話です。さてどうするか。
詰将棋ですな。思わぬ妙手というものは、飛車の只捨て。連続捨て駒が多いようです。大事だと信じているものを捨てる勇氣です。
将棋連盟の収入はメディアに偏っています。それをさらに詳細に見てみると、
@新聞とNHKには一方的に金を頂いている関係である
Aネットは全く自由で、しかも無料という状況である
Bスカパー、ケーブルテレビは対等である
以上3項目をどう考えるかです。
世の中の動きは3項目を全て見直せという天の声でしょうか。
名人戦共催では大変ご心配をおかけしましたが、私自身もずい分損な役割でした。
再びあれに匹敵するような決断、波乱をしてまでも改革をせねばならぬのでしょうか。それとも何もしないで「名会長」で居続ける方が楽でしょうか。
信ずる処に従う。これからは次から次へと着手してゆきます。私がこのホームページで発信するまでもなく、驚くような提案が知れ渡ることでしょう。
しかし、どれもが3項目の見直しであると氣づけば、5年後の勝利が見えてくる筈です。
王将戦第一局
将棋界のタイトル戦は王将戦から始まります。例年成人式のあとです。それから女流名人位戦になり棋王戦と三棋戦が同時進行になるのですね。
第一局は会長として出張が多いです。王将戦第一局は徳島鳴門市の大塚国際美術館で行われました。
羽生VS深浦。立会人は正が有吉、副が阿部隆。1月16日(土)が第一局の前夜祭ですので、私も出張しました。
対局場の美術館へ行ってビックリ。世界を代表する名画の陶板が本物以上の美しさで、そのまま再現されていました。しかも原寸大です。
昨年秋の竜王戦第一局はパリでした。ルーブル美術館やベルサイユ宮殿で実物を観てきましたが、そのままのものが何点もありました。これは千年経っても変色しないという。
一番広い部屋は「最後の審判」の部屋です。部屋というよりはホールですね。その絵画に見守られて対局用のセットが作られている。史上初の大広間対決ですな。終戦直後の皇居内の木村義雄対塚田正夫の時と同じくらいの広さでしょうか。
キリストに裁かれる。天国に昇る人々と地獄へ落ちる人々とが描かれています。七番勝負の第一局ですから「最初の審判」ですかね。
この美術館を創設したのは大塚製薬の二代目・大塚正士様。10年前で400億円とか。
「この美術館を東京に建てれば儲かるだろう。大阪に立てればトントンだろう。徳島なら赤字だ。わしはそれは承知だが、生まれ故郷のために徳島に建てる」
良い言葉です。
王将戦第一局は公開対局です。名画に負けない将棋を指してもらいたい。引き続き「まじめな私」をどうぞお読み下さい。
最近の将棋
近頃のプロの将棋は私らのような者には全く分かりません。そんな中で今日は腰掛銀についての考察を書いてみましょう。
角換り腰掛銀は戦後流行った戦法です。木村義雄、升田幸三、塚田正夫などが名人戦を舞台に戦った。木村定跡なるものが決定版となって「先手有利」なので後手を持つ人が居なくなった。その後にその対策が出て「千日手が結論」となって、先手をもつ人が少なくなった。
以上の経緯を経て、プロの将棋界からは姿を消してしまいました。
平成になる直前あたりから「先手が飛車先の歩をひとつだけ伸ばしておく」という新手法が登場しました。これは画期的な開発で、「先手有利」が確定され、また下火になりました。
ところが近頃は再び復活して後手の勝率が高いのです。
振り返ってみると、先手有利→千日手→先手有利→後手充分指せる、という流れです。
A図は今期王将戦の第一局の封じ手からの局面。
A図は先手が仕掛けた局面です。
B図はその後20手ほど進んだ局面です。
AとBを良く見比べてみてください。次のことが分かります。
○先手は手持ちの角を馬として打ち込んでいる。
○先手は一方的に形を崩されている。守りの銀は好位置から9筋に追いやられています。△7七歩と急所に打たれて▲7九金と引かされている。玉は6八まで追い出されている。
○後手は手順に△8六歩と△8五桂と兵を進めている。
どう考えてもA図に比べてB図は先手が割りを食ったとしか表現出来ません。
A図では10年前には先手は飛車を一番深く引いていました。なにより違うのは▲7四歩△同金を保留していました。
B図になったのも後手の金が攻め駒になっているからですね。
うーん。B図から先手有利にしようとするのは難しいと思うのですが、全く近頃の将棋は分からない。
高校の将棋
1月29日に「全国高等学校文化連盟将棋専門部会」の会合に出席しました。
岐阜で行われました。30、31日の両日に新人戦があるのです。生徒の参加は男子が47都道府県の代表96名。女子は39都道府県で125名。女子が増えてきていることと、男女の実力は年々上昇してきています。
私は大会初日の朝の挨拶をしましたが、それよりも大事なのは前日の会合です。高校の教師の集まりで、県の指導者でもある。日本将棋連盟からは会長のみ出席。これだけの会であれば随行員が居た方が良かったかも。
3年前の香川県以来の会長出席。皆さん建設的な意見、要望も寄せられました。全てを宿題として持ち帰って検討します。
各県の代表校の多くは、やはりその県を代表する高校が多いです。
私の3年前の宿題は、47都道府県のうち鹿児島県だけ不参加。これの加盟に助力して欲しいというものでした。ハイ。今年は加盟して新人を送り込んできましたです。ラ・サールと県立鶴丸の二校です。やっぱりというべきでしょうか。
都内でも私立の中学校や高校のリーグ戦がありますが、上位校は全て進学実績がある学校ばかりです。「将棋をすれば集中力と思考力が増すので成績が上がる」これを大いにPRすべきですね。
一番の悩みは30代、40代の将棋好きの教師が少ないことです。今さえ乗り切れば小学校の将棋熱が盛んですので、近い将来の展望は明るい。将棋好きの教師をみんなで捜そうではありませんか。
大会の指導、審判は杉本、北浜。それに里見香奈に室田伊緒。テレビまで来ていたのには驚きました。
大会初日には岐阜県の教育長・松川禮子様がお見えになられました。女性の県教育長は全国初でしょう。表紙の写真がその人です。これからもよろしく。
ネットは冷静に
女流棋士達、特に若い人が明るく、積極的で楽しそうです。みんなで力を合わせて仕事を外部から取ってくる。あるいは西村専務の女流担当理事の地道な努力が報われてきたのでしょう。新人の渡辺弥生さんも嬉しそうです。
こうなると面白くない人が出てくるんですね。堂々と悪口を言った(書いた)のには驚きました。
今回は私が自身のホームページで書くにとどめておきますが、本人の反省とそれなりのご挨拶をしてちょ。
突然に私が登場してきました。どうしてそうなったのか理解に苦しむ。しかも作り話を実話のようにして巧妙です。ネット社会は恐い。
私が女流棋士はロクでもないと言ったとありますが、嘘です。このような表現をすればどうなる立場かわきまえている人間が、そんなことを言うわけがありません。いかにもありそうなこと風に書いてある。しかも女流の名前を出して、あたかも個人的に興味があるように悪意を持って書いている。
私は女性が好きですが、相手の女流3人のためにも削除しておいてちょ。「ウソを書いている訳ではない」とありますが、大丈夫ですか。
将棋連盟は小学生並みの運営とある。やっぱりこれは問題ではないですかなぁ。西村専務とのやりとりも面白いです。
今のうちに全文削除して「このような失礼なこと、ウソや、自分に都合の良い文章に作って公表する等々は今後致しません」と申し出て下さい。
2月13日までですぞ。本人には連絡しておきます。尚、私はホームページ上には会食した人の名前など、相手に迷惑がかからないように配慮しているつもりですが、あからさまに悪口はいかがなものか。