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ウォン安:日本人観光客は観光より買い物(下)

◆ソウル江南地域のビューティー業界も潤う

 日本の観光客からすると、韓国の「高品質ビューティー業界」も大きな魅力。石川さんは「韓国のビューティー業界は日本よりも低価格で、サービスの質も高いと口コミで評判」と話す。石川さんは滞在二日目、旅行会社の勧めでソウル江南(漢江以南)地域のエステティックサロンに行き、スパやマッサージなどで18万8000ウォン(約1万2000円)を使った。「日本では同じサービスを受けるのに3倍ほど掛かる」と石川さんは言う。このように、これまで明洞などソウル江北(漢江以北)地域に集中していた日本人観光客が江南方面にも足を運んでいる。清潭洞の高級ブティック、スパ、皮膚科などがその代表。一部の旅行会社は、狎鴎亭洞からスタートする美容観光ツアーも実施している。狎鴎亭洞のC皮膚科院長は「最近、日本人観光客の皮膚レーザー施術が3倍以上増えた」と語った。

 そのおかげで江南地域のデパートも売り上げが急増している。狎鴎亭洞にあるギャラリア百貨店名品館の昨年11月の売り上げは前年同月比で11倍増加した。また、日本人観光客の特需は釜山でも起こっている。先月17日に釜山で取材した中田さん(52)は、昨年8月から1カ月に1回のペースで釜山を訪れているという。中田さんは「釜山までの航空運賃が20万ウォン(約1万3000円)以下の上に、皮膚科の施術費用は日本の3分の1。それで釜山の皮膚科の利用券も購入した」と語った。釜山市庁の関係者は「昨年11月の日本人訪問客は、釜山港からは10%、金海空港からは20%それぞれ増加した。だが問題は、そのほとんどが円高によるショッピングと美容体験目的の訪問客に限定されているということ」と述べた。

釜山=キム・ヒョンジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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