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空き缶でラクラク炊飯 会社員が「簡易コンロ」発明

2009/02/07

 大阪市平野区加美東一丁目の会社員、綿谷圭史さん(44)が、野外などで空き缶を使って簡単に炊飯できる簡易コンロを発明した。「缶ロケット(CANROCKET)」と名付けて特許を申請中だ。綿谷さんは「イベントなどで実演し、PRしていきたい」と話している。

空き缶で炊飯できる道具「缶ロケット」を手にする発明者の綿谷さん

 缶ロケットは高さ約三十センチのアルミ製。通常は分解されている板状のものををコンロの枠に組み上げる。枠の中に三百五十ミリリットルのアルミ缶を二個はめ込む。下の缶に燃料を入れ、上の缶に米と水を入れて炊飯していく仕組み。

 下の缶が煙突の効果を果たすために、少ない燃料で炊ける。固形燃料なら一合の米が約十分ほどで出来上がる。下の缶にはボトル缶も利用できる。

 もともとアウトドアを趣味にする綿谷さんが約十年前、空になったビアだるを見て「何かに利用できないか」と考えたのがきっかけ。いくつかの試作品を経て、二〇〇八年九月にほぼ現在の形に落ち着いた。

 苦労したのは二つの缶をはめ込む部分。「空気の通り道として、間に五ミリほどのすき間が必要。幅をキープさせる機材を考えるのが大変だった」。

 実際に炊いたご飯は普通のものと同じ。「炊き上がりの目安は缶の大きさで微妙に違うが、何回かやればすぐ分かる。うちの子どもは缶ロケットで炊いたご飯のほうが喜ぶ」と笑う。

 特許の申請はしているが今のところ、販売方法や価格などは未定。地域のイベントで実演することで「缶でご飯が炊けるところを見れば、もし災害にあっても、これをヒントに何とかしのげるかもしれない。そんなきっかけになれば」と考えている。

 問い合わせは、メールで綿谷さんまで。アドレスは次の通り。

canrocket@samba.ocn.ne.jp
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