パンツ以外、胸も背中もスポンサーのロゴがないユニホームで試合に臨む福岡の選手たち=7日、北九州市の本城陸上競技場、金川雄策撮影
シャツの胸も背中もスポンサーのロゴがないユニホームで試合に臨むアビスパ福岡の選手たち=7日、北九州市の本城陸上競技場、松本剛撮影
サッカー・J2アビスパ福岡が、ユニホームのシャツに広告がなにもつかないという、プロチームとしては非常事態のままリーグ戦開幕(3月7日)を迎えそうだ。メーンの胸はもともと埋まっておらず、今季は背中と左袖のスポンサーとの契約更新も難しい状況になった。ユニホーム広告はパンツの九州電力だけという寂しい姿だ。
7日、北九州市長杯争奪招待大会に出場したアビスパ。シャツに広告はなく、アマチュアのように真っ青だった。
背中につけていた人材派遣会社アクセス・ジャパングループ(福岡県筑後市)、左袖の不動産会社コマーシャル・アールイー(東京)は昨季の1年契約。「この経済状況で一番厳しい業種だから」と、アビスパの都筑興社長は、なかばあきらめの口調。関係者によると、ロゴのはりつけ作業には90日はかかり、スポンサーを獲得できても開幕には間に合わない。
07年シーズン終了後、胸、背中、パンツの3社が一気に撤退。胸はJリーグ参入の96年から支援したコカコーラ・ウエストジャパンで、おなじみだった「GEORGIA」が消えた。08年開幕直前にパンツ、背中が決まったが、胸は空っぽのままだった。
ある選手は「先行きに不安を感じる」と声を落とす。九州ではJ2のサガン鳥栖とロアッソ熊本はもちろん、J2の下部にあたるJFLのニューウェーブ北九州でも胸、背中に広告がついており、福岡は際立っている。(関真麻)