2009-02-07

否定され続けた人間がどうなるのか

父の話。

結婚してからこのかた母に馬鹿だ屑だ脳なしだものを考えることができない人未満などと罵詈雑言の限りを尽くされ五十代半ば単身赴任先でボケが始まった。罵詈雑言から逃れた安心感からかもしれない。三年の任期を終えて帰ってきたとき母から見れば父はかなりわがままになっていた。それでも頼まれなくても家事をしてうまくないけど料理はして仕事もちゃんとして平均から見れば相当良い年収を得ているのに、母はそれでも自分の思い通りにならないことに半狂乱になって父を攻め立てた。

帰ってきて五年。今年還暦を迎えた父に昔の面影はない。昨年癌を発症したこともあるが表情がなくなり顔に生気がない。ただ罵倒されるのを聞き流す毎日。物忘れが増え失敗したことを忘れ無駄なことばかりする。鬱なのかボケなのかはっきりしないがおそらくこのままぼけていくだろう。会社は定年までまだ席を残しておいてくれているのはありがたいことだ。

十になるより前からはやく離婚してほしいと思っていたが父にはできなかった。共依存関係になって子供たちを巻き込み、子供たちが家を出るまで自分仕事に逃げていた。憐れみは感じる。でも同情はしない。

早く他人になりたいと願っている。早く結婚をして姓を変えて彼らと違う家族になりたい。彼らと家族であることが苦痛死にたい。それでも結婚したところで自分も同じことをするかもしれないという恐怖に毎日眠れない。死にたい

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